5人の元総理 対 環境大臣 原発事故と甲状腺がんの関係は?~2月11日(金)斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!
小泉純一郎、細川護熙、菅直人、鳩山由紀夫、村山富市、5人の元総理大臣が山口環境大臣宛に提出した、原発事故と福島県内で発症した小児甲状腺がんの因果関係を問う公開質問書が、10日回答期限を迎えた。環境省から回答はあったのか。斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI」のメイン・コーナー「ニュースサキドリ」では、5人の元総理の意見を取りまとめた、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)事務局次長の木村結さんに電話を繋いだ。
まず今回の質問状提出の経緯は?
5人が集まったきっかけは昨年の3月11日に行われた原自連のオンライン国際会議。その際5人の方に共同声明を出して頂いた。そして先月、欧州委員会が「EUタクソノミー」に原発を盛り込む方針を明らかにした際、原発事故の被害を受けた国としてこれに異議を唱えようという事になり、欧州委員会委員長に書簡を送付した。この書簡には「福島県内の多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しんみ」という記述があったが、これに対し山口環境大臣が「小児甲状腺がんと放射線の影響は関係ない」と国会で発言し抗議、5人の元総理はこの山口環境大臣の発言に対し根拠を示す様、公開質問書を提出した。
山口大臣の発言をどう思ったか?
環境省は2001年に設置された省で、設置法の3条やHPには放射能被害から国民を守る事が仕事だと明示している。それにも拘わらず放射線被害が無いと言っている様では仕事を果たしていない気がする。小児甲状腺がんは100万人に一人か二人がかかる珍しい病気だが、福島では原発事故後、福島県内の18歳以下の子ども38万人の中で266人が小児向甲状腺がんと診断され、222人が摘出手術を受けている。統計的に言えば通常より35倍から70倍高い数値だ。チェルノブイリ原発事故後の小児甲状腺がんは、原発事故由来である事が国際的に認められている。なぜ福島は認めないのか疑問。
回答期限は10日だったが環境省から回答はあったのか?
10日夜あったが、「風評払拭の為に努力します」という言葉と、健康調査に対する見解が記載されたURLが貼り付けられているだけで、質問に対する回答は一切無かった。
木村さんによると、266人を小児向甲状腺がんと診断した福島医大は情報公開せず、患者にもカルテを渡していない。
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