ウクライナ情勢…プーチン・バイデンそれぞれの言い分を二木啓孝が解説
ウクライナとロシア国境で緊張状態が続いている。こうした中、フランスのマクロン大統領は2月8日に、ロシア側から問題解決に向け、一定の歩み寄りがあったという認識を示している。フランスメディアによると、首脳会談でプーチン大統領から、これ以上、緊張を高めないという約束を取り付けたという。2月9日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、このニュースを取り上げ、ジャーナリストの二木啓孝氏がアメリカ・バイデン大統領とロシア・プーチン大統領のそれぞれの言い分を解説した。
野村邦丸アナ「フランスのマクロン大統領がプーチン氏と話して、今度はウクライナの大統領とも話しています。見てると、どっちも本当は侵攻とか戦はしたくないんでしょ?」
二木「アメリカとEU、ヨーロッパ諸国の温度差がどんどん出てきている。その中でプーチン氏はどういう風に割って入るのかという段階にきてるわけです」
二木氏は、ロシアがアメリカ側に出している要求を説明する。
二木「ロシアが今回の問題でいくつか要求を出してるわけです。そのうち、アメリカが協議する用意がありますと言ってるのが”ロシアとNATOの近くで軍事演習するのをやめてということ”。”ロシアの隣の国に(モスクワを標的とした)攻撃システムの配備などをやめてということ”。一方でアメリカが応じませんと言ってるのが”ウクライナ、ジョージアをNATOに加盟させないで欲しいということ”など。つまり、アメリカは5つくらいの要求のうち、2つくらいは協議しますよと言ってる。これがバイデン大統領の構え」
このアメリカ側の構えをプーチン氏はどう見ているのかというと…
二木「ロシアとヨーロッパの国の間は、旧ソ連の国がいっぱいあったわけですが、これがどんどんNATOに加盟してるわけです。バルト三国、ポーランド、ルーマニア、この辺がどんどん西側になってきた。冷戦が終わったすぐ後は旧東欧と呼ばれたロシア系の国は緩衝地帯になってた。これがジリジリとNATOが入ってきて、ぶつかったらケンカになるでしょという話を今、やってるわけです」
こうした中、ロシアが主張していることはというと…
二木「アメリカは”NATOに加盟するかどうかはどの国も自分の安全保障の手段は自分から選ぶ権利があるんだ”と言っていて、これに対してプーチン氏は”あなたのところの欧州安全保障協力機構は、よその国の安全保障を犠牲にして、自国の安全保障は強化しないと言ってるよね。つまり、ヨーロッパの国の安全保障がロシアの安全保障を脅かすことに気が付かないわけ?”と言っている」
邦丸「フランス、ドイツ、ウクライナ、ロシアで首脳会談までいけたらいいなという話もありますが、いずれにしても時間がかかりそうですね」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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