「養母は私を引き取るために、体にメスを入れた」イラン出身 サヘル・ローズの壮絶な人生とは?
2月3日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)には、イラン出身のタレント、俳優のサヘル・ローズさんが登場。自著の内容を紹介しつつ、自らの生い立ちや出身・イランの文化などを語った。
サヘルさんはイランで生まれ、8歳で来日。
文化の違いや経済事情など、様々な苦難もあったが、当時暮らしていた下町の人々に助けられたという。
大竹まこと「下町の文化としてね、『お醤油が無いから、お隣さん貸して』みたいなのはすごくいいよね」
サヘル「私が日本に来て驚いたのは、お隣の家の扉が閉まってることだったんですよね。私たちの国は、何か足りなかったら隣の家の冷蔵庫を開けて、後から『あのとき◯◯使ったからね』って言う。お隣さんから勝手にもらうっていうので良かったんです」
大竹「ええ! でもそれってよほどお隣と仲良くなってるからでしょ?」
サヘル「そうですね。それでも全体的に人懐っこいですよ。特に中東の人たちは」
サヘルさんの育った地域では、「困ったときはお互い様。国民はみんなファミリー」という空気感があったそう。
そして女性のパワーがとても強いという。
サヘル「イランでは日本の番組がよく放送されているんですけど、中でもみんな『おしん』が好きなんですね。イランでは女性が家の中であまりにも強すぎるから、男性たちは『おしんみたいな女性っていいよね。きっと結婚したら、僕たちを大事にしてくれるだろう』って」
小島慶子「おしん幻想、みたいなものが生まれてしまったんでしょうね(笑)」
そして話題は、サヘルさんの著書『言葉の花束 困難を乗り切るための“自分育て”』(講談社)へ。
大竹「養母さんのことも書かれてますね。向こうでは、子どもが産める女性は養子縁組ができないと」
サヘル「当時はそのルールがあったんですね。養母はいわゆる健康的な体だったので、私を引き取るために手術を受けて、子どもが産めない体になったんです」
この事実をサヘルさんが知ったのは、18歳のとき。
サヘル「正直なところ申し訳なかったです。養母にはいわゆるエリートの道が用意されていたのに、私と出会って夢を置き、体にもメスを入れて、異国の地に来てトイレ掃除床掃除をして、女性ひとりで育ててくれたこと……人生を台無しにしてしまったなって。でも私が30歳のとき、養母から『普通養子縁組を受ければ、裕福なところに引き取ってもらえたのに』と謝られたんです。いつも笑顔だったけど、ずっと申し訳ないって思っていたんだなって」
サヘルさんは涙声になりながらも「人って血が繋がっているから親子ではなくて、心から繋がったりすれ違ったり、またくっついたりして、何度でも親子になるんですね」と語った。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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