エルサルバドルのビットコイン法定通貨…IMFが待ったをかけた背景は? ~1月27日「おはよう寺ちゃん」

エルサルバドルのビットコイン法定通貨…IMFが待ったをかけた背景は? ~1月27日「おはよう寺ちゃん」

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IMF(国際通貨基金)が中米のエルサルバドルに対して暗号資産のビットコインを法定通貨にした決定を見直すよう求めた――。1月27日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、この件が話題に挙げられ、木曜コメンテーターでストラテジストの嶋津洋樹氏と、寺島尚正アナウンサーが意見を交わした。

嶋津洋樹氏「ビットコインのように変動幅が大きいものはなかなか難しい」

エルサルバドルは昨年(2021年)9月、ビットコインを法定通貨に定めた。
エルサルバドル政府はすでに店舗などでビットコインを使って支払い可能な専用アプリを導入。2022年内にはビットコインと連動した国債の導入を予定しているが、IMFはこの国債の導入に懸念を示している。

「IMFの理事はこのアプリについて、『低所得者層の金融アクセスを高める可能性がある』と一定の理解を示したのですが、『運用については厳しい規制が必要だ』と指摘しました」(寺島アナ)

嶋津氏はこの件については、2つの側面があると分析する。

「(1つには)IMFは(世界中の)政府の塊ですので、政府からするとビットコインのような暗号資産が世の中に出回ると、国が持っている通貨の権利を失いますので、あまりこういうものを認めたくない点があります。そもそも、政府が持っている危機感もありますね。もう1つは現実問題として、ビットコインは変動幅が非常に大きい。ですので、実際に売買をするときに、価格があまりに大きく変動する通貨は使いにくい。金融機関が扱うときに変動が大きくなると、商売するときにやりにくくなるわけです」(嶋津氏)

また、エルサルバドルのブケレ大統領はビットコインシティ建設の計画を表明。今年中に10億ドル、日本円でおよそ1140億円分の10年債を発行し、半分を建設に投じる方針だ。残りの半分はビットコインに投資して、値上がりによる利益を得る考え。IMFはこの計画に関しても「リスクが高い」と懸念を示している。

嶋津氏は「建設に関してはそういう考えもあるので、というところもある。しかし、国のお金で投資することについては、是非があるわけですよね。原油から得た利益を投資に回すことは産油国を中心によくあるけれど、借り入れをしたお金を投資するわけですから、ここには当然リスクがある。ビットコインのように変動幅が大きいものは、なかなか難しいんじゃないか、という意味での懸念の表明ですね」「(また、エルサルバドルでの)ビットコインの利用率はなかなか進んでいないと言われています。アメリカとの関係とかいろいろあるようです」(島津氏)

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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