パラスポーツ取材40年の清水一二氏「北京パラリンピック、もう少し現地の情報がほしい」

パラスポーツ取材40年の清水一二氏「北京パラリンピック、もう少し現地の情報がほしい」

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パラスポーツを取材して40年の写真家・清水一二氏が、18日、文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」内『応援!ユニバーサルスポーツ』にスタジオ出演。北京パラリンピックに向け、取材する側の現状を語った。

番組開始当初からコーナーのご意見番として、様々なパラの競技、選手の紹介をはじめ、時に競技団体への叱咤激励をしてきた清水氏。3月4日開幕の北京パラリンピックに向け、今、清水氏はどのような準備をしているのか、斉藤キャスターが訊くと、「今、カメラが小さく高性能になったので昔のように大きなスーツケースに入れて行かなくても良くなった」と振り返りつつ、「北京の大会組織委員会が(メディアに)どの飛行機で来るのか、どのホテルに泊まるのか、東京大会と同様のバブル方式を作ろうとしている。(資料の送信に)パスワードがいくつもあり、これも東京大会でも海外からのメディアはやっていたのか、と。あと、飛行機が少ない。アメリカチームは北京への直行便がなく、それに困っているみたい。日本も(JALとANAの)大手があり、私は格安航空機で行こうと思っていたが、(それを含め全体的に)本数がない」と清水氏はやや困った様子だった。現地のホテルも値が張るとか。

松井アナが「これまでのパラリンピックの取材と比べて、北京大会はどんな気持ちですか?」と訊くと、清水氏は「すごく不安。どのくらい北京に感染者がいるのかといった情報が全く入ってこない。あと、北京市内からアルペンスキーの会場(の最寄り駅)へ新幹線のような鉄道が動いているらしいが、アルペン会場までどれくらいで到着するのか、そういう情報が全くない。また、東京パラリンピックの影響で(パラリンピックを取材する)日本のメディアがすごく増えた。(これまではサポートをしてくれるアシスタントを数人つけてパラリンピックを取材できたが、北京から日本のメディアの数を指定されており)私のようなフリーランスは1人で行かなくてはならなくなった」と話していた。清水氏には、万が一、現地で新型コロナに感染した時の不安もあり、「何かあったら、一美さん、迎えに来てくれませんか」と言うと、身元引受人に指名された斉藤は「何ですか、その要求!?」と戸惑っていた。

他のメディアについては、「北京に総局のような拠点があるメディアはそこを使うのだろう。2008年の夏の北京パラリンピックの時、私はポケットWi-Fiを持っていったが、時々切れてしまったので、新聞社の総局から日本に写真を送っていた。今回、他のメディアはそうするのだろう」と清水氏は想定していた。


松井が北京での滞在期間を尋ねると、清水氏は「(開幕後の)3月6日から(閉会式翌日の)14日までだが、未定。(開会式と閉会式は北京市内だが、北京市内で行われる車いすカーリングとアイスホッケーは、今回、日本代表が出場できないので)山に入って、アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロンの写真を撮ろうと思っている」と目が光った。清水氏の注目選手は、東京パラリンピックの陸上に出場した二刀流の村岡桃佳と、以前、斉藤が横浜でインタビューしたクロスカントリースキーとバイアスロンの佐藤圭一とのこと。さらに、アルペンスキーなどの山で行われる競技の写真の撮り方について、清水氏は「会場に行ったら、コースを横断できない。右か左か、(どちらか柵の外のポイントを)決めて、失敗したらアウト。成功したらその感覚は忘れられない」と選手たちの一瞬をとらえる覚悟をさりげなく伝えた。北京パラリンピックに向けた現地の情報については、放送後、「北京オリンピックの後にどんどん出てくるといいよね」と話していた。

そうした清水氏が去年の東京パラリンピックで撮影した写真の数々が、2月3日から3月14日まで、JR浜松町駅・南口から徒歩3分の東京ガス本社2階ロビーで展示される。競泳の木村敬一選手をはじめ、様々な選手を撮影したという。平日午前9時から午後5時まで。是非、観てほしい。

(構成・後藤)

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