「勉強できることが全てではない」 東大前刺傷事件の心理 ~1月19日「おはよう寺ちゃん」
1月19日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーターの筑波大学システム情報系准教授の掛谷英紀氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、東大前刺傷事件について語り合う場面があった。
掛谷氏「錯覚に陥りがちなことは間違いない」
大学入学共通テスト初日に試験会場である東京大学前で受験生ら3人が刺された事件について、殺人未遂容疑で逮捕された名古屋市の私立高校2年(17歳)の少年が、1年前から誰かに危害を加えたいという気持ちがあったという主旨の供述をしていることがわかった。関係者によると、少年は愛知県下では有数の進学校に通い、成績は上位。ただ、「医者になるために東大を目指していたが、1年ほど前から成績が上がらず自信を無くした。人を殺して、罪悪感を背負って自殺しようと思った」「学校での面談で東大は無理という話になって心が折れた」と供述したという。
このニュースについて掛谷氏は「勉強ができることが正義だという形になっていますが、お医者さんになるのに、どこの大学の医学部でも良いわけですよね。どこの大学に行くかということや偏差値の高さが価値の全てになってしまっていますが、究極を言えば、お医者さんになって人を助ける、他の分野でも何か社会の役に立つということが目的なのに、勉強ができるという自己実現の方が大事だという価値観になっている」と指摘する。
また、寺島アナが東大出身の掛谷氏に、大学受験期について尋ねると、「(高校では特に)勉強ができることが全てという錯覚に陥りがちなことは間違いないです。社会人になってこれは錯覚だと気付きましたが、高校生の頃はわからないので、高校で教えてほしいですね。先生が少年にどういう指導をしたかはわかりませんが、こういう道でも社会に貢献ができるよとか、あなたの良いところはここだからこういう道があるのではないか、というサジェスチョンをしてほしいですね」と指導方法について見解を述べた。
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。