コロナ「パンデミック」から「エンデミック」へ? ヨーロッパで格下げ検討 ~1月17日「おはよう寺ちゃん」
1月17日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では月曜コメンテーターの経済評論家・上念司氏と寺島尚正アナウンサーが、日本経済新聞に掲載された「エンデミック」がヨーロッパで検討されている、という話題について議論を交わす場面があった。
WHO「エンデミックと呼べる段階には入っていない」
ヨーロッパで新型コロナウイルスの危機レベルに関して、インフルエンザのように「特定の地域で普段から繰り返し発生する状態を示す」という「エンデミック」に引き下げる検討が始まっている。
スペインでは感染の全件の把握、軽い症状の人への検査をやめることを検討。ワクチンの接種率が8割を超え、オミクロン株の毒性は低いとの研究が相次いでいる。サンチェス首相は「次の段階はコロナをインフルエンザのようにとらえることだ。コロナがパンデミック(世界的大流行)からエンデミックの病気に変わったか評価する必要がある」と語り、EU全体での議論を呼びかけた。
また、年明けからオミクロン株の感染が急速に広がったイギリスでも、人工呼吸器が必要な患者数は去年の夏から変わらず、死者数も増えていないため、1月13日にはコロナの隔離期間を5日に短縮した。
「やっぱりヨーロッパすごいね! さすがですね! 科学が風評に負けてはいけないっていうのはこのことですね。どう考えても症状軽いし、スペインも日本と同じで8割くらい接種率が上がってるということなので、そろそろ社会を動かしていかないと経済で人が死に始めるよ、という当たり前の議論をしているだけなんですが、なんで日本でこれができないんでしょうね」と上念氏はこの動きを高く評価した。
WHO(世界保健機関)の幹部は11日の記者会見で「不確実なことが多くある。エンデミックと呼べる段階には入っていない」と語った。最も高い水準の警戒態勢を要求する「懸念される変異型(VOC)」はオミクロン型が最後ではないと分析しており、「感染者を減らして変異型が発生する可能性を下げることが重要だ」とし、現段階ではこの「エンデミック」の動きに反対のスタンスをとっている。
上念氏はこれに対し「(WHOは)安全マージンを多めに取りたいんでしょう。彼らの立場ではそうかもしれませんが、このアドバイスを聞くか聞かないかは(各国の)政治判断ですから」とコメントした。
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