2022年の岸田政権に影響を与える”4ボス”って誰?伊藤惇夫が解説~1月6日「くにまるジャパン極」
1月6日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、政治アナリストの伊藤惇夫氏は、岸田政権が2022年に大きな影響を与える重要な要素として「コロナ」「参議院選挙」「4ボス」の3つのキーワードを挙げた。この中で「4ボス」というのが、安倍晋三氏、麻生太郎氏、二階俊博氏、菅義偉氏の4人だ。彼らは、岸田氏にとってどんな存在なのか?解説した。
伊藤「4人ともまだまだ枯れてないんですね。主導権を握りたい、キングメーカーの地位が欲しい、存在感を維持したい、などまだまだ元気いっぱいなんですね。岸田政権はコロナと参院選の敗北がなければ、安定路線に乗るでしょう。ただどこかで岸田氏が失敗すれば、自民党内が動き出す可能性があります。その場合、この4人がキーになるでしょう」
では、彼らは岸田氏にとってどんな存在なのか?
伊藤「麻生氏は安倍氏との友好関係を保っているように見えますが、徐々に岸田政権の後見人的な存在になりつつある。岸田氏の敵になる可能性はほとんどないだろうと思います。一方、菅氏は岸田氏を評価していない。二階氏は、岸田氏が総裁選に立候補した時に実質的に二階氏に党の役員をやめなさいと言ったのがあるから、岸田氏のことを快く思っていない。二階氏・菅氏は岸田政権から距離を置いている。何が起きるかわからない感じがありますね」
そして、岸田氏にとって最も煙たい存在が安倍晋三氏だという。
伊藤「安倍氏は人事でも口ばしを入れてますよね。他のボスは裏ではやりとりしてますけど、そんなに口ばしを入れていない。安倍氏の人事をことごとくひっくり返してるという流れもある」
野村邦丸アナ「茂木敏充氏が自民党の幹事長になる時も、安倍氏は高市早苗氏を推してました。あと、林芳正氏を外務大臣に据えたのも安倍氏からしたら、キーッとなったでしょうね」
伊藤「政策面では、(岸田氏は)憲法改正だとかアベノミクスの継承を発言してますよね。でも人間は成長すると独り立ちしたくなるんですよ。まして、総理ですから誰かの言う通りに動くのは絶対嫌なはずです。かつて中曽根康弘氏が田中角栄氏のおかげで総理になったんですけど、徐々に田中角栄氏から距離を置いていった。もしかしたら、岸田氏もその手法を使って動くんじゃないかという気がします。いずれにせよ、4ボスの存在がある中で、どうバランスを取っていくのか?今年1年の政局を乗り切っていくのか?が見所なのかと思います」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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