事故った時の責任は? 「完全」自動運転、実用化の課題は法整備 ~12月24日「おはよう寺ちゃん」
12月24日のおはよう寺ちゃん(文化放送)では、自動車の完全自動運転の実用に関するニュースが取り上げられ、寺島尚正アナウンサーと金曜コメンテーターのエコノミスト・会田卓司氏が議論を繰り広げた。
技術先進国のドイツに並ぶ
日本では特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」の車が来年(2022年)度にも実用化する見通しとなっている。警察庁は来年の通常国会に道路交通法改正案を提出し、レベル4の移動サービスの運行許可制度を作る予定だ。
レベル4とは、運転者が乗らず、遠隔監視の下で運行するもので、政府は高齢化が進む地方のバスなどでの活用を期待していて、来年度中にも運行を始めたいとしている。レベル4が可能な法律が施行されると、自動運転の分野で先行するドイツと肩を並べることになる。
「ドライバーがいないバス、すごい時代がやってくるんですね」と寺島アナが率直な感想を述べると「そうですね。完全自動運転はまだまだ先と思われていましたし、特に一般道での運用は難しいと考えていましたが、予想よりもかなり早く実現しそうな勢いですね」と会田氏。
いち早く今年7月に公道でレベル4を実現する法律を施行したドイツでは、自動車メーカーと所有者が事前に認可を得た上で、都市部の決められたルート、空港などの閉鎖された地域で走行できるようになっている。日本では現在、渋滞時の高速道路走行など、レベル3までは実現しており、政府はレベル4の自家用車を2025年にも実用化する目標を掲げている。
また自動運転で事故が起きた時の責任の所在なども大きな課題となっている。
「責任は機械の不具合としてメーカーが負うのか、運転席にいた人がとるのか、または車の持ち主なのか、色々なケースがあると思います。法律を明確にする必要があります」と会田氏は技術だけでは自動運転の実用化は成し得ないことを指摘した。
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