「良い値上げ」と「悪い値上げ」 デフレの象徴・牛丼にみる日本経済 ~12月21日「おはよう寺ちゃん」
12月21日のおはよう寺ちゃん(文化放送)では、牛丼チェーン「すき家」の値上げが話題に挙げられ、寺島尚正アナウンサーと火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏が議論を展開した。
「今回のは悪い値上げ」
すき家は20日に牛丼並盛の値上げを発表し、23日の9時から50円上げた400円(税込)で販売する(沖縄を除く)。アメリカ産牛肉の値上がりと、原油高による輸送コストの上昇が理由だ。持ち帰り容器の値上がりや半導体不足で、注文用タブレットの導入費もかさんでいるとのこと。
すき家が並盛の値上げをするのは、人件費上昇で60円ほど引き上げた2015年4月以来。中盛・大盛70円上げて550円、メガも70円上げて850円。豚丼の並盛は400円、サラダは160円と共に20円の値上げ。
「吉野家・松屋ともに大手3社が揃って値上げとなりました」(寺島アナ)
田中氏は牛丼の値上げについて、「我らがパイセン(先輩)である森永卓郎さんのテリトリーですけどね」と前置きしてから、これは「悪い値上げ」であり、「隠れデフレ的な現象」と指摘する。
「牛丼はデフレの象徴と言われていましたが(中略)人件費が上がってそれを価格に転嫁した2015年は、アベノミクスがある種絶好調だった時ですね。労働市場がタイトになって人手不足の状況に陥り、人件費が上がって価格も上がると。買う方からすると値上げは嫌なんだけれど、それでも(当時は)言ってみれば『良い値上げ』ですよ」(田中氏)
ここで、牛丼チェーンごとの「豚丼」の呼び方の話題へ。すき家は「豚丼(とんどん)」と呼ぶのに対し、吉野家は「豚丼(ぶたどん)」と呼ぶようだ。
田中氏が「牛丼しか食べたことないですね」と話すと、寺島アナが「豚丼も結構美味しいですよ」とコメント。「じゃあ今日帰りにすき家に寄って、豚丼(とんどん)肉抜き頼んでみます」と冗談を交えた田中氏であった。
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