トヨタ、電気自動車の新目標を350万台に!なぜ増やしたか?二木啓孝が解説~12月15日「くにまるジャパン極」

トヨタ、電気自動車の新目標を350万台に!なぜ増やしたか?二木啓孝が解説~12月15日「くにまるジャパン極」

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これまで、急速にEV(電気自動車)が普及することに慎重な見方を示していたトヨタ自動車が、EVの世界販売目標を上方修正し、2030年までに350万台まで増やすと発表した。その背景には何があるのか?12月15日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、ジャーナリストの二木啓孝氏が解説した。

野村邦丸アナ「今日(12月15日)の朝日新聞に”トヨタ一転、EV急進”と書いてあります。今までトヨタは、ハイブリッド車を主力で行くと言っていたのですが、EVを主力にしていくということです。二木さんいかがですか?」

二木「これは、大転換ですね。なぜEVを増やすのか?というと、EVに転換しないと、地球温暖化に反対する企業だと見られちゃう。例えばフォルクスワーゲンは2030年に5割はEVにします、ゼネラル・モーターズは2035年までにガソリン車を全廃します、と言っている。自動車メーカーのこうしたEVにシフトする流れもあるわけです」

そして、もう1つ、アメリカのEV大手のテスラの影響もあるという。

二木「テスラの自動車の販売台数は100万台くらい。これはトヨタの10分の1。しかし、株価の評価はトヨタの3倍を超える。これは、何かというと、テスラのほうが企業としての将来性が高いということ。トヨタは将来性が低いと見せつけられる形でこうなった」

そして二木氏が注目するのが、トヨタ自動車が2030年までにEVに投じる4兆円のうち、車載電池へ2兆円投資するという点だ。

二木「EVの肝は電池なんです。電池を制する者が世界を制すると言われている。その電池は何かというと、”全固体電池”(※現行のリチウムイオン電池に比べ充電時間が短く、安全性が高いとされるもの)。自動車メーカー各社は開発を進めているが、これができるかどうか?電池の歴史でいうと、リチウムイオン電池は原理を発明してから実用化までおよそ20年かかった。全固体電池は20年かからないまでも10年ぐらいはかかりそう。全固体電池に移行するのはなかなか難しそう」

もう1つ、EVシフト化の問題点を指摘する。

二木「車で二酸化炭素は出しません。でも充電の時の電力で二酸化炭素が出てしまう。これでは元も子もない。こちらの問題も今後、うまくやっていかなきゃいけないんです」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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