創業473年の会社を未来に“つなぐ”、 —吉乃川・峰政社長が語る「満足の酒」と「感動の酒」
30年を超えるコンサルタント歴の中で8000社を超える企業を見てきたNIコンサルティング代表の長尾一洋さんが、あるときは「孫子」の智恵を応用し、またあるときは「経営者としてのこれまでの経験」をもとにビジネスシーンでの課題をコンサルティングしていく番組・文化放送「孫子であきない話」(月19:30~20:00)
12月06日(月)は、創業から今年で473年という伝統と歴史のある酒造メーカー、吉乃川株式会社の代表取締役社長 峰政祐己さんにお越しいただきました。
日本酒好きなら知らない人は少ないでしょう。新潟・長岡のお酒「吉乃川」。創業者である川上家が酒造りを始めたのは戦国時代の後期、1548年でした。
冬の厳しい寒さと雪深さで知られる土地ですが、その雪解け水は山に入って田んぼの米を育て、地中に入って仕込み水となります。淡麗でスッキリとしたきれいな味わいの「吉乃川」は、そのような気候の中でつくり続けられてきました。
峰政社長が、創業家出身ではない、いわば「外部」から吉乃川の社長になったのは5年前。前職はマーケティング会社のコンサルタントで、吉乃川も複数のクライアントの中の一社としてお手伝いをしているという関係でした。そんな中で「一緒にやらないか」と声がかかり、入社を決めたのが13年前。なかなかできない経験だからというのがその理由ですが、もちろん「吉乃川」のお酒の味が大好きだったことも背中を押しました。
19代目の川上浩司社長(当時)が急死されて、ご本人いわく「ドタバタの中」470年を超える歴史を持つ会社を率いることになったわけですが、歴史の重さに気負うこと無く、ご自身の役割について「短いタームで考えてはいない」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。「500年先を考えればいい」というような声もあるそうで、堂々たる老舗の風格と余裕を感じます。
昨今は新型コロナウィルス感染予防対策の流れの中で「お酒」を取り巻く環境が以前とは変わりつつあります。とはいえ、コミュニケーションツールとしてのお酒の価値はかけがえのないもの。「だって、カフェで隣の人に話しかけたりはしないでしょう?」と峰政さん。お酒の場では、そういう触れ合いが生まれるんです、と。
「触れ合い」ということでは、吉乃川の新商品「カヨイ」もそれを生み出すひとつです。お代わりができる専用のステンレスボトルには、その時々の特別なお酒が詰められて、吉乃川とお客さんの間をボトルが行ったり来たり。ネーミングは江戸時代の「通い徳利」からヒントを得ました。
ボトルを繰り返し使えるので「エコ」の点でも優れたアイデアですが、それ以上にこの「カヨイ」には「特別なときに選んでもらえるお酒でありたい」という強い想いが込められています。
峰政社長いわく、お酒には「満足の酒」と「感動の酒」がある。前者は、一日の終わりに「おつかれさま」と晩酌で飲むような日常の中で満ち足りるためのお酒。後者は、大切な記念日や慶びごとの際などに「特別な体験」になるようなお酒。両者を切り分けるのではなく、それぞれの記憶、日常の接点と特別な接点がつながって、そこにいつも「吉乃川」のお酒があってほしい。
寒さの厳しい季節を迎えました。まだまだ制限はありますが、身近な方と楽しむ夜に、ぜひ吉乃川の日本酒でゆっくりと時間が流れるひとときをお過ごしください。ちなみに峰政社長が好きなのは「温めた日本酒とおでん」の組み合わせ!これはもう、まごうことなき冬の幸せですね。
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