大学のガバナンスは旧態依然? 日大理事長、脱税5300万円の衝撃 ~11月30日「おはよう寺ちゃん」
東京地検特捜部は、所得税およそ5300万円を脱税した疑いがあるとして日本大学の田中英寿理事長(74歳)を所得税法違反容疑で逮捕した。11月30日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、この話題が取り上げられ、寺島尚正アナウンサーと、火曜コメンテーターの上武大学教授・田中秀臣氏が議論を展開した。
田中秀臣氏「外部から評価するような組織が必要」
関係者によると田中容疑者は、日大医学部付属板橋病院の建て替えの計画をめぐって背任罪で起訴された医療法人の前理事長などから、去年までの間に少なくとも8000万円を受領した疑いが浮上している。
田中容疑者は2008年に日本大学の理事長に就任。監督を務めた相撲部の人脈などをもとに13年間に渡りトップを務め、大学外でも日本オリンピック委員会の副会長や、国際相撲連盟の会長などを歴任した。
寺島アナが「日大のドン(首領)が逮捕されたわけですが、田中さんはどうお感じですか」と田中氏に話題を振ると、「感想としてはですね、(私と)名前の音が似ているんですよね。私は『たなかひでとみ』で彼は『たなかひでとし』。『ひでと』まで同じですが、最後の1文字の違いが人生を分けていますね」。そして、大学のガバナンス(管理)の問題点については、次のように言及した。
「大学のガバナンスって、こんないい加減でいいんですか、という感じはしますよね。このお金の不法な動きは、政治家よりすごいじゃないですか。最近の政治家だと、単位が100万円とか10万円。『(田中容疑者は)去年までの間に少なくとも8000万円を受領した疑い』――これすごいですよね。脱税の額も5300万円」(田中氏)
また、田中氏は旧態依然な大学ガバナンスを改善する方法として、次の方法を提案。
「理事会をはじめとする大学内部を外部から評価するような組織が必要ですね。大学は古くからある旧態依然とした組織が一般的なんですよ。外の声を経営に反映しないと、トンデモさんの巣窟になっちゃいますよね」(田中氏)
寺島アナが「長きにわたって、というのが腐敗を招きますよね」と指摘すると、田中氏は「まさにそうですね」と肯定しながらも、ほとぼりが覚めたら戻ってくる可能性なども指摘し、大学組織のガバナンス監視の重要性を再度訴えた。
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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