箱根駅伝 第94回大会ハイライト実況
史上6度目の4連覇がかかる青山学院、才能豊かな2年生を揃え10年ぶりに出雲を制した東海、そして大エースの鈴木健吾を擁し全日本を制した神奈川が「3強」として注目された第94回箱根駅伝。
序盤からレースを引っ張ったのは往路に1、2年生を中心にメンバーを編成した東洋でした。
1区・1年生の西山和弥が青山学院・鈴木塁人らに競り勝ち区間賞を獲得すると、2区は青山学院・森田歩希と神奈川・鈴木健吾が猛追してくる中、東洋・相澤晃は区間賞と3秒差の区間3位の走りで首位をキープ。
青山学院は2位に浮上、神奈川も3位まで順位を上げました。
また、青山学院の森田と山梨学院大のドミニク・ニャイロが同タイムでダブル区間賞。14年ぶりに1つの区間で2人が区間賞に輝きました。
東洋は3区・山本修二が区間賞の走りで首位をキープ、4区で神奈川・大塚倭が区間新をたたき出して東洋との差を縮めますが、4区終了時点で首位・東洋と2位・青山学院の差は2分以上に開き、往路は東洋が独走態勢に。
山登りの5区では青山学院・竹石尚人が、両脚が痙攣した状態でも力走を見せ、東洋との差を36秒に縮めましたが、1年生・田中龍誠が逃げ切りに成功。
往路は東洋が一度も他校の背中を見ることなく、4年ぶり6度目の優勝に輝きました。
なお、優勝候補の一角、東海は序盤から流れに乗れずに9位。神奈川は5区で荻野太成が失速し、15位まで順位を落として総合優勝争いから脱落しました。
また、往路優勝を狙っていた順天堂は2区・塩尻が期待通りの力を発揮することができず、往路を8位で終えました。
復路に入ると青山学院が地力の強さを発揮。6区・山下りのスペシャリスト、小野田勇次が区間記録にあと3秒に迫る好タイムで走り抜け、東洋・今西駿介を逆転して首位に立つと、
7区・林奎介が設楽悠太の区間記録を大幅に上回り区間賞。最優秀選手に贈られる金栗四三杯に輝く快走を見せました。
8区はエース格の下田裕太が区間賞。9区4年生の近藤修一郎も粘りの走りで2位・東洋との差を保ち、アンカーに繋ぎました。
10区の橋間貴弥は区間2位の走りで4連覇のゴールテープを切り、「ハーモニー大作戦」は大成功。
2位・東洋とは4分53秒の大差となりました。総合3位は安定した走りで上位を保った早稲田、4位は日体大、5位は東海。
一方、シード権争いは熾烈を極め、優勝候補の神奈川をはじめ、順天堂、駒澤、山梨学院ら、名門がシード落ちとなる波乱の大会となりました。
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