「命を絶ちたいという悩みが多い」日本全国24時間チャット相談を始めた現役慶応大生に寄せられる悲痛な声とは~11月26日「くにまるジャパン極」

「命を絶ちたいという悩みが多い」日本全国24時間チャット相談を始めた現役慶応大生に寄せられる悲痛な声とは~11月26日「くにまるジャパン極」

Share

11月26日の「くにまるジャパン極」(文化放送)は、慶応大学に通いながら、24時間365日、年齢や性別を問わず、無料・匿名で利用できるチャット相談窓口「NPO法人あなたのいばしょ」を立ち上げ、理事長を務める大空幸星(おおぞら・こうき)さんをゲストに招き、設立の理由や、どんな相談が寄せられているのか伺った。

放送当日の11月26日に23歳の誕生日を迎えたという大空幸星さんは、幼少期は複雑な家庭環境の中で育ち、自殺を考えるほどに追い詰められたこともあったという。

野村邦丸アナ「大空さんは小学校の5年生の時にご両親が離婚されて、折り合いの悪かったお父さんと二人暮らしをするうち心身に変調をきたし、中学1年の時には入院されたとありますが…」

大空「ご飯が食べれらなくなったり、心も体も不調をきたすようになって、昼夜逆転の生活をするうちに学校に行けなくなって、入院せざるを得なくなりました」

邦丸「入院前後、家の前にあった崖を見て何度も自らの命を絶とうと考えたこともあったそうですね」

大空「小学校6年生の時から、自ら命を絶とうと思うぐらい苦しい時期が続きました」

大空氏はその後、東京に引っ越して1人暮らしのような生活を続け、高校では留学制度を利用して、初めてニュージーランドの一般家庭で普通の家族と触れ合う温かな時間を味わった。帰国後は再び生活が苦しくなり退学も考えるが恩師の助けが人生の大きな転機になり、大学に進学。そして現在、「あなたのいばしょ」での活動を通じて「望まない孤独」の撲滅を目指しているという。

大空「“望まない孤独”というのは僕らが考えた言葉です。日本では文学に使われるような“孤独を愛する”とか“孤独が人を強くする”という意味が根強くあります。しかし孤独は本来、望んでいないものなんです。例えば、自分は他人との関係をこれぐらい作りたいと思ってもそうならない、というギャップから生まれるのが孤独です。家庭内暴力や、若いうちから家族の介護をするヤングケアラーなど、家庭に問題があると外部に対して弱みを見せちゃいけないと思います。僕自身もそうだったんですけど、問題があっても友達や先生に話さず、ごく普通の人を演じちゃうんですよ。なので周りが気づけないので支援が届かない」

邦丸「それは人間としてのプライドなんですか?」

大空「それもあるかもしれませんが、弱みを見せちゃいけない環境で育ってきたからです。虐待なら弱みを見せたら負け、介護なら自分がしっかり支えなければいけない、そういう感情に自然となってしまうんですね。頼ることは恥ずかしいとか負けだとか、そういう考えに繋がっていて、本当は助けてほしいし助けが必要なんだけど、残念ながら助ける人が気づかない、ということになってしまうんです」

このような「望まない孤独」を撲滅するため2020年に立ち上げた「あなたのいばしょ」にはどんな悩みが寄せられているのだろうか。

大空「自ら命を絶ちたいという相談が多いんです。その背景にはコロナ禍の影響もあり、自営業の方で経済的に困窮された方をはじめいろんな相談が寄せられています。例えば、以前は友達もいて実家にも頼れて保育園の送り迎えの時にママ友とお茶をしていたようなお母さんが、実家に帰れなくなって子育ての悩みもあり、孤立してしまい自ら命を経つという思いを抱かざるを得なくなったという相談がありました。若者や子ども達は、今学校の授業がほとんどオンライン授業なので友達を作る機会がなく、上京した人は1人でずっと家でパソコンに向かっている状態で、それがしんどいという声が寄せられています。地方だと特に、東京に行ったという話が広まっているのでなかなか帰りにくいんですね。また、実家には高齢のおじいちゃん、おばあちゃんがいるから、自分は帰っちゃいけないと思って、1人で頑張る子達がすごく多くて、みんな心が優しいんだなと思います」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

で開く

※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

Share

関連記事

NOW ON AIR
ページTOPへ