ベラルーシ、ポーランド一触即発 佐藤優氏「第三次世界大戦の可能性も」~11月19日「くにまるジャパン極」
中東からヨーロッパを目指す難民や移民がベラルーシの西部のポーランドと接する国境付近に殺到している。この国境付近で、11月16日に鉄条網を壊して侵入を図る難民、移民とポーランド国境警備隊の衝突が起こっているポーランド側はベラルーシ当局が難民、移民に閃光弾などを渡し、手助けしていると非難。一方、ベラルーシ当局はポーランドの「暴力」を非難したという。
今、ここで何が起きているのか?11月19日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、元外交官で作家の佐藤優氏が解説し、最悪の場合、「第三次世界大戦にもなりかねない」ともコメントした。
野村邦丸アナ「ロシアの左側がベラルーシという国。その左にポーランド、その左にドイツがある。ポーランドという国は東西で分ければ西側、NATO加盟国。今、ベラルーシとポーランドの間で一触即発となっています」
佐藤氏は、ベラルーシに移民、難民が殺到している原因を解説した。
佐藤氏「原因はアメリカやNATOが、イラクやシリアに空爆したでしょ。あの後遺症なんです。移民、難民たちがずっとギリシャやイタリアに出てたでしょ。そっちのほうを入らないようにした。それでベラルーシ経由で経済が豊かなドイツを目指してるわけです。それでポーランドに入ろうということです。彼らはベラルーシに留まろうとは思ってません」
そして、これに対する各国のスタンスを佐藤氏が推測する。
佐藤氏「移民、難民たちはベラルーシからが行きやすいから集まったわけですけど、西側の方は”わざとベラルーシがやってるだろう”と。でもベラルーシは”勝手に来てるだけだ。そもそもあなたたちが空爆したからこうなってるんでしょ”という話」
現在、ポーランドは、軍が警備体制を敷いており、一触即発の状態になっている。これについて佐藤氏は…
佐藤氏「ベラルーシがポーランド軍とぶつかった場合、ベラルーシ軍は負けますからロシアに加勢をお願いしてるんですよ。国境付近にロシア軍が降りて演習をやったりしてます。こういうのはまずいんですよ。偶発的な形で戦争になっちゃう可能性があります。そうするとポーランドはNATOに加盟してますから、アメリカも参加してくる。そしたら第三次世界大戦ですよ」
では、どうやってこの問題を解決していけば良いのか?
佐藤氏「ベラルーシに対して制裁をかけるのではなく、実務的な協議をすることです。どうしてこういう風になったのか?と。ベラルーシに入って来るのを止めるんだったら、各航空会社のシリアやトルコと結んでる飛行機に対して出国を厳しくするとか。そういう協議をすれば解決するでしょう」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。佐藤優氏は第1・第3・第5金曜日にコメンテーターとして登場(スペシャルウィークの来週22日も登場!)radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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