『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』      大人世代に必要なのは、私らしからぬ機嫌よさ?! 『女性の品格』著者・坂東眞理子さんと現代社会を語る(おとなライフ・アカデミーWEB)

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 大人世代に必要なのは、私らしからぬ機嫌よさ?! 『女性の品格』著者・坂東眞理子さんと現代社会を語る(おとなライフ・アカデミーWEB)

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今を楽しく生きるオトナ世代のための情報番組「大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ」。
残間里江子さん(フリープロデューサー)と、大垣尚司さん(青山学院大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)が、お金や住まいの話を中心に、暮らしにまつわる様々な事柄を語り合います。

この連載では、人気コーナー「おとなライフ・アカデミー2021」で話した内容をもとに大垣さんが執筆した、ここだけのエッセイを掲載中。
ラジオと合わせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。

2021年10月2日の放送は、ゲストに坂東眞理子さんをお招きしました。放送の様子を、前・後編でお届けします(この記事は前編です)。
2007年にベストセラーとなった『女性の品格』(2006年発行)の著者でもある坂東さん。大人世代の品格は、まず、いつでも機嫌よくいることから。きょうから心がけたい、素敵なアイデアがいっぱいです。

後編はこちら:過渡期にある大学の社会人教育。坂東眞理子さんの考える、大人世代が「社会的教養」を磨く方法は(おとなライフ・アカデミーWEB)

坂東眞理子さん プロフィール
1946年生まれ。東京大学卒業後、総理府に入府。その後、埼玉県副知事、ブリスベン総領事、初代内閣府男女共同参画局長などを歴任。2007年にベストセラーとなった『女性の品格』(2006年発行)の著者でもあります。現在は昭和女子大学理事長・総長。
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大人世代は、意識してゴキゲンを維持したい

鈴木 きょうはゲストに坂東眞理子さんをお迎えします。坂東さん、お召しになっている黄色のスーツが鮮やかでとても素敵です。

坂東 よろしくお願いします。黄色が割と好きなんですよ。

残間 いつもおしゃれで、にこやかでいらっしゃいますよね。去年お会いしたときに「年齢を経たらとにかく機嫌良くいるのよ」とおっしゃったのが、胸に刻まれています。意識をしないと不機嫌になるから、と。

坂東 そうなんです。人って、自然にしておくと不機嫌になるから、意識して機嫌よく。

大垣 それって、俺かも(笑)。身につまされます。

生まれつき品格のある人は存在しない

残間 坂東さんは著作『女性の品格』(2006年発行)が2007年にベストセラーとなりました。あれから15年、女性だけでなく、あらゆる人の「品格」が問われる時代になってきていますね。

大垣 品格って、後から身につけられるものなんでしょうか。

坂東 私は、生まれつき品格のある人っていうのはいなくて、努力して作り上げるものだと思います。

大垣 そうかもしれません。でも、努力をしようと奮起するのが難しくて。

凡人は「ありのままの私」を封印するべし?!

坂東 一つ言えるのは、「私はこれでいい」「ありのままでいい、私らしく生きていく」と言っていると、品格とは関係のない世界で生きていくことになるんですよね。

大垣 あっ、それって俺かも(笑)。ヤバそう。

残間 ここ数年で「私らしく」とか「ありのままに」というフレーズを耳にする機会は本当に増えましたね。そんな歌もありましたし。

坂東 自然に振る舞っていても、自然に立派な人ならそれでいいんですけれどね。私たち凡人は、自然に振る舞うと、どんどん醜くなっていくし、人に迷惑をかけますから。

大学生たちが、思い込みに縛られすぎている

残間 坂東さんが理事長・総長を務められている昭和女子大学は、品格のあるお嬢さんが通われている印象があります。

坂東 確かに、とてもいい子たちばかりですが、反面、自分について思い込みのある子も多いですね。
高校を出るまでに自分は「キャリアを追求する女性ではない」「フェミニストではない」「秀才ではない」「普通の女性だ」と思い込んでいる・・・というか、思い込
まされてきている子が多くて。
そこの思い込みをいかにして解き放つかは考えていきたいところです。

大垣 私は青山学院大学で教授をしていますが、同じような自己イメージを持つ女子学生は多いです。

坂東 アンコンシャス・バイアス(※)に取り囲まれているんですよね。
男性からの偏見だけではないんです。女性自身が「私は女だからどうせ」とか「今更」といった言葉で、自分を取り囲んでしまう。

(※)アンコンシャス・バイアス・・・無意識下での思い込みや偏見のこと。

「アンチ女性」な女性のほうが、メディアに出やすい現実

残間 坂東さんは初代内閣府男女共同参画局長として、偏見をなくすための制度を作る場所にもいらしたわけですが。なかなか日本では難しい部分も多かったのではないですか。

坂東 いまだにメディアや広報でも、「アンチ女性」な女性のほうが人気があるんですよ。「私はススんだ女性とは違って、男性の気持ちがよく分かります」と。

大垣 そういった発言をしたほうがメディアに出やすい現実があるとすると・・・難しいところですね。

残間 改善するため、決定権のある場に女性を配置しようとしても、今度は女性のほうが「自分は責任を負うのには能力がない」と断ってしまったり。

坂東 能力がないと思い込んでいるんですよね。
いつも私は学生に「能力は一つのモノサシだけでは測れない」と言っているんです。
たとえば、試験でいい点数が取れるのも一つの能力だけれども、それ以外にもいろんな分野の能力がありますから。

「男性のための社会」が変化しつつある時代で

残間 男女が平等に活躍できるための法制度などは整ってきていても、残念ながら、まだまだ根っこのところは変わらない部分が多いですね。

大垣 私は女子学生に、「コロナで、これまでの”常識”であった『会社には通勤するもの』という考え方が崩れだしたのはいいことだ」と言っているんです。多くの会社では、男たちが、男に都合のいいように組織を作っていますから。わざわざ、そこに入っていくことはないだろうと。

坂東 高度経済成長まで、日本の組織は、男の人たちが活躍しやすいような仕組みやサポートを作り上げてきたわけですよね。それが今、どんどん崩壊し出してきています。

大垣 いいことだと思います。

坂東 男の人は大変だと思いますけどね。

大垣 (笑)。それはそれで、男も鍛えられますよ。
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後編はこちら:過渡期にある大学の社会人教育。坂東眞理子さんの考える、大人世代が「社会的教養」を磨く方法は(おとなライフ・アカデミーWEB)

お知らせ

パーソナリティの一人である大垣尚司さんが代表理事を務める「移住・住みかえ支援機構」(JTI)では、賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。

住まなくなった皆さまの家をJTIが借り上げて、賃貸として運用。
入居者がいない空室時でも、毎月賃料を受け取ることができます。
また、皆さまの大切な我が家をケアするパートナーとして、入居者トラブルにも責任を持って対応しています。

JTIは非営利の公的機関であり、運営には国の基金が設定されています。

カウンセリングやご相談は無料。資格を持ったスタッフが、皆さまの家についてしっかりとお話をうかがいます。

制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

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楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…

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