伊藤惇夫氏「重複立候補は非常に問題が多い」…選挙制度の問題点を指摘 10月28日「くにまるジャパン極」

伊藤惇夫氏「重複立候補は非常に問題が多い」…選挙制度の問題点を指摘 10月28日「くにまるジャパン極」

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衆院選の投開票が近づいてきた。そもそも衆議院の選挙は、小選挙区比例代表並立制と言われ、小選挙区と比例代表の2つの選挙制度が組み合わされている。10月28日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、この制度の問題点を、政治アナリストの伊藤惇夫氏が指摘した。一体、何が問題なのだろうか?

伊藤氏が選挙制度の中で、問題視するのが“重複立候補”。候補者が小選挙区と比例代表のどちらにも立候補できることだ。

伊藤氏「大半の政党が、重複立候補させてます。小選挙区で落選しても比例代表のほうで復活できる。比例で復活したということも聞きますよね。候補者は、小選挙区で負けてるけど比例復活の可能性があるから、最後までかんばって活動します。だから、政党にとっては、ある意味、良い制度なんです」

では、重複立候補の何が問題なのか?

伊藤氏「小選挙区で立候補した人は、その小選挙区の有権者の支持を得て、自分は国会議員になりたいんだという思いがあるからこそ、その選挙区で立候補されたはずなんです。ところが落選しちゃうということは、その選挙区の有権者から”お前は国会議員にふさわしくない”と言われたことと同じ。しかし、その人が比例という制度で復活して、国会議員になってしまう。つまり、小選挙区の有権者の意志に反して、国会議員を誕生させてしまうことになるのです」

さらにはこんな問題も。

伊藤氏「比例復活の制度があることによって、1つの選挙区を基盤とする国会議員が複数出てしまう。地方に行った時に、”あなたの選挙区から当選した人は誰ですか?”と聞くと、誰だっけ?と言葉を濁す人が多いんです。同じ選挙区から2人も3人も国会議員が出てたら、誰が小選挙区で受かった人かわからない。これも大きな問題です」

では、重複立候補の制度を変える動きはないのか?

伊藤氏「重複立候補は、今の選挙制度の中で変えなきゃいけない点の1つだと思っています。しかし、今の政界を見てみると全面的に変えるようなエネルギーはないし、変えることは難しいと思うんですけど、重複立候補は見直してすっきりした制度にすべきではないかと思います」

最後に、伊藤氏はリスナーに向けてこう話した。

伊藤氏「今日の話を頭の片隅置きながら、投票していただきたい」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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