伊藤惇夫氏、新聞の選挙情勢の報道を疑問視…「有権者は間違いなく影響を受ける」 10月21日「くにまるジャパン極」
選挙期間中、TVは選挙情勢についての報道を控えているが、新聞社は選挙情勢の調査を報道している。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、10月21日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、選挙期間中に新聞社が選挙情勢を伝えることを疑問視した。
選挙期間中の新聞報道について、伊藤氏はこう話す。
伊藤氏「新聞社は慎重な言い回しで選挙情勢を伝えているけど、読む人が読めばわかるんです。例えば、Aさんがリードして、BさんとCさんが追う展開なら、Aさんが優勢。Bさんは独自の戦いとあれば、Bさんは絶対ダメ。Eさんは頭ひとつ飛び抜けたとあれば、当選確実。確かにその時点での選挙情勢を調べて報道するのはやってはいけないわけではない。ただ、そこに問題だと思っているのはその報道が有権者にどんな影響を与えているかということ」
伊藤氏によると新聞社の報道が、選挙に2つの心理効果を生むという。
伊藤氏「”バンドワゴン”と”アンダードッグ”という言葉がある。”バンドワゴン”は優勢だと聞いて勝ち馬に乗ろうと動いちゃう人たち。”アンダードッグ”は劣勢だと思う人を応援しようという弱者救済の心理。新聞は客観的な調査を伝えているとしても、それが報道されることで影響を受ける有権者は間違いなくいると思うんです」
さらに、伊藤氏はこう続ける。
伊藤氏「新聞社は自分たちが報道することが、選挙の結果あるいは投票行動に影響を与えていることを自覚しているなら良いと思います。ただ、面白がってやっている人がいたら、それはそれで問題だと思うんです」
最後に、伊藤氏は有権者であるリスナーに向けてこう訴えた。
伊藤氏「有権者の皆さんは、選挙報道を参考にするのは良いのですが、自分なりの目で見て、耳で聞いて政策が自分に近いかどうか考えて投票して欲しい。そして、投票所で自分がバンドワゴンか?アンダードッグか?1回自分自身に問いかけてみた上で投票するという習慣を身に付けると、新聞報道に引きずられないご自身の意志で投票できるようになると思います」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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