「現金給付は誰のため?」 ~10月14日(木) 斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!

「現金給付は誰のため?」 ~10月14日(木) 斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!

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今月31日投開票の衆議院選挙を控え、各党が国民への『現金給付』を打ち出している。「ニュースサキドリ・後半」(午後4時2分~)では、経済政策論の専門家、大正大学地域構想研究所の教授・小峰隆夫さんに電話を繋ぎ、話を聞いた。

小峰教授は、まず与野党が相次いで経済対策として『現金給付』を打ち出し、現金を配るという方法についての印象を聞かれると、「かなり荒っぽい感じの政策に見える。誰に対して、何のために、何を狙ってやるのかを明確にした方がいい」との見方を示した。加えて、「例えば、消費を喚起するためだ、という説明もあるが、消費が低迷している原因はコロナで外に出られず、消費したくても出来ないという状況にあるので、現金を配ったからといって外に出て消費するようになるとは考えにくく、消費を喚起する効果はあまりない」とした。また、給付金の財源を示さないことに対しては、「示すと国民にコスト負担の話を示すことになるから」、示さないのだという。そして、「『現金給付』をやると言えば、自分に投票してくれるだろうと思っているから言うわけで、それは国民の認識の問題でもある」との持論を展開した。

一方、前回の一律10万円のような給付については、「1回だけ10万もらうことに価値があるかというと、多くの日本人にとってはあまり価値がない。本当にコロナで困っている人たちにしぼって給付するのが正しい政策である」と強調。その上で、給付先に対する完璧な線引きはないが、所得を補足するべき、課税最低限以下の人や特定の母子世帯等、「少なくとも日本人全員に配ってしまうよりはずっといい配分の方法があるはずだ」と指摘した。

与野党が相次いで打ち出している、『現金給付』。財源の在り方を含め、来週から始まる選挙戦の中でその目的についてしっかりとした議論が望まれる。

『斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI』は平日午後3時30分~5時50分、文化放送(AM1134KHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。
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