ガソリン3年ぶり160円台…上昇傾向続きそう 原油価格高騰の背景を解説 ~10月7日「おはよう寺ちゃん」
ガソリン高騰160円台へ――。10月7日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)ではこの話題が取り上げられ、価格高騰が進むガソリン・灯油の背景について、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーと木曜コメンテーターのストラテジスト・嶋津洋樹氏が議論を展開した。
経済活動再開で需要は増加。でも、原油の増産が進まない
全国のレギュラーガソリンの平均価格は10月4日時点で、1リッターあたり160円。前の週と比べて1.3円高く、5周連続での値上がりとなった。原因は原油価格の高騰で、今後も値上がりが続くと見られている。
また、灯油は18リットルあたり1783円。前の週と比べて18円上昇した。同じく、こちらも5週連続の値上がりとなった。
新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、経済活動再開による需要増加が原因のようだ。
原油価格高騰の背景について嶋津氏は、「あまりにも続くと、経済にネガティブに働くので少し懸念しているところではあるんですけども。一方で、なかなか増産しにくい環境もあるんですね」と世界の環境意識や不十分な設備投資などに言及した。
「OPEC(石油輸出国機構)が増産するように頑張ってはいるんですけども、『脱炭素』の話があるなかで、十分な設備投資が行われていない国もあったりする。稼働を高めようとすると故障しちゃうというか、うまく働かない。そんな構造的な理由で(価格高騰が)長く続きそうな形になっていますよね」(嶋津氏)
寺島アナは、8月末にアメリカ南部に上陸したハリケーンで被害を受けた石油・ガス生産設備の復旧が遅れていること。そして10月4日には、OPECプラスが11月に一層の増産は行わない、と決定したことによる供給不安があること。こうした理由から、原油価格は上昇したとも説明した。
嶋津氏は、アメリカの生産設備復旧の遅れについて「コロナ関連で人手が集まらず補修しようにもできない」ことなどから、「供給者側のボトルネック悪化が少しずつ大きくなっている」と指摘。経済の逆風になる可能性があるとの懸念を示した。
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