帰国後の隔離期間は適正? 商機失うリスク、大きくないか?/新型コロナ ~10月4日「おはよう寺ちゃん」
新型コロナウイルスの水際対策に関して、海外からの帰国者に課せられた隔離期間が、一向に緩和されないことはどうなのか――。10月4日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーと月曜コメンテーターの郵便学者・内藤陽介氏が、この問題について議論を展開した。
隔離期間は、ワクチン未接種者「14日間」、接種者「10日間」
住友商事の中村邦晴会長は9月30日の経団連の夏季フォーラムで「商社の立場からすると『やはり海外での投資は現場を見て』というのがある。その点で遅れがちだ」と発言し、日本の水際対策がビジネスに与える影響を力説した。
日経新聞によると、日本からの出張者は海外から帰国後、新型コロナウイルスのワクチンを接種していない場合は「14日間」、接種済みでも「10日間」は、ホテルや自宅で待機しなくてはならず、出張の機会が減ると商機も失いかねない、という。
これに関して、世界各国で毎年おこなわれる「国際切手展」で審査員をつとめることも多い内藤氏も、実感することがあるようだ。(ちなみに、内藤氏は、テーマティク分野(切手ほか郵趣材料をもとに、ひとつのストーリーを語らせる切手コレクション)の切手コレクターとしても有名。)
「我々も切手の展覧会を海外でやるわけですよ。コロナ前は日本からも作品(テーマティク・コレクション)を持って参加していたんですが、(待機期間が長いと、展覧会に)誰も行く人がいなくなっちゃうんですよ。日本だけでなく、現地でも拘束されるので、それと合わせると1か月くらい余計にかかっちゃう。これはさすがに勘弁してよね、というのは当然だと思います」(内藤氏)
日本とは対照的にヨーロッパはワクチン接種の進展に伴い、入国制限の緩和に動いている。イギリスでは9月4日から一部の国を除き、接種証明があれば渡航前の検査を免除し、入国後の待機も不要になる。また、イタリアやフランスでは、ファイザーなどの接種者に入国後の待機を免除している。
「ちょっと気になるのは日本の場合、コロナ対策は本当に全部コントロールされていて一貫した趣旨のもとに、こういう待機期間を設けているのか。それとも、縦割り行政で連携がうまくいってなくて、長い待機期間が残ってしまっているのか(ということです)。どうも後者のイメージがあるので、どうやったら(待機期間を)減らせるか、というのを前提に考えて欲しいですよね」(内藤氏)
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。