横浜市長選、菅首相支援の小此木氏はなぜ負けたか?大谷昭宏氏が分析8月23日〜「くにまるジャパン極」
任期満了に伴う横浜市長選が行われ、元横浜市立大教授で立憲民主推薦の山中竹春氏が、初当選を果たした。菅義偉首相が支援した前国家公安委員長の小此木八郎氏は敗北する結果となった。当初、小此木氏と山中氏は接戦になるのでは?という声もあったというが、得票数は、当選した山中氏が50万票を超え、小此木氏は約32万票だった。なぜこのような結果となったのか?8月16日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)でジャーナリストの大谷昭宏氏が分析した。
ジャーナリストの大谷昭宏氏は、横浜市長選の結果を争点となった「IR誘致」と「コロナ対策」からこう分析した。
大谷氏「小此木氏は党の方針と異なるカジノ誘致反対を唱えた。そうすると市民の側からすると一芝居打ってるんじゃないかと思う。一方、山中氏はカジノに関しては辞めますとすぐに宣言して、コロナ対策を最大限やりますと言った。選挙戦が始まってから神奈川県は1日2千人を超える異常な事態になっていた。横浜市民は、これはカジノどころじゃない、生命と財産を山中氏に任せましょう、となったのではないでしょうか?命の危険が迫る時にバクチの話はないでしょうと。」
そして、菅首相が小此木氏を支援したことについては、大谷昭宏氏はこう話す。
大谷氏「菅首相が全面的にバックアップして、敗北してしまった。菅首相の基盤自体が足元を救われるほど弱いんだということが見えてしまった。」
総裁選、総選挙を控える中、自民党はどうなっていくのか?
大谷氏「菅首相を担いだばかりに大混乱の中で衆議院選挙を迎えざるを得ない状況になった。二階氏が菅氏を支えているが、安倍氏と麻生氏も二階氏に遅れまいと菅氏に乗っている。
この結果を見て、今更、選挙は菅氏ではいかないと二人は言い出せるのか?要するにみんないやいやだけどこれでやりましょうよ、やらざるを得ない状況にある。マイナスの動きの中でどれだけマイナスの動きを減らせるかという戦いでしかないんです。」
このように、自民党内の状況を大谷氏は推測した。
<参考ニュース>
任期満了に伴う横浜市長選は22日投開票され、立憲民主党推薦の横浜市立大元教授山中竹春氏(48)が、前国家公安委員長小此木八郎氏(56)ら7人を破り、初当選した。地元で小此木氏を全面支援した菅義偉首相には大きな打撃で、自民党総裁選と次期衆院選を前に求心力の低下は必至だ。分裂選挙となった自民は4月の衆参3選挙の敗北や7月の東京都議選の不振に続き、厳しい結果となった。新型コロナウイルス感染拡大も響いたとみられる。投票率は49・05%で、前回2017年を11・84ポイント上回った。山中氏は約50万票を獲得し、約32万票の小此木氏に約18万票の差をつけた。
(共同通信ニュースより)
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。大谷昭宏氏は月曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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