村上信五くんと経済クン 日本の経済は今後どうなる?
毎週土曜朝9時~放送している「村上信五くんと経済クン」。
7月31日の講師は、難しい経済のお話をわかりやすく解説してくださる、経済アナリストの森永卓郎さん。
オリンピック、そしてコロナと今混迷を極める日本の経済は今後どうなるのでしょうか?
お金に関するリスナーの皆さんからの質問にお答え頂きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問①オリンピック後の日本経済をどう予測している?】
1964年の東京オリンピックの時は翌年に不況になり、2008年の北京オリンピック後にもバブルが崩壊したので、同じようなことが起こると思っている。今は株価水準は高いが、それが下がっていくのでは。また、今何とか持ちこたえている企業が今後バタバタ潰れていくのでは。回復まで2~3年はかかるとみている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問②年金を運用しているGPIFについて。2020年度は収益が増えたそうだが、年金が運用されて増えると私たちには何か良いことはあるのか?】
この利益は積立金になって、将来、年金を支給するときに資金が不足したときにそこから崩していく。運用のプロが投資する株を決めて運用している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問③早期リタイア「FIRE」のコツや鉄則を教えてください。】
「FIRE」とは、Financial Independence,Retire Earlyの略。経済的自立をして早く引退しようという動き。アメリカで流行りだし、日本の若者もし始めている。一番言われているのは「4%ルール」。自分の資産を4%の利回りで回せれば、元本を減らさずに一生生きていけるというもの。ただ、森永さんは危険だと考えている。株式投資のようなリスクのある投資をせざるを得ず、株価がどんと下がると無一文になる可能性もある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問④「最低賃金、28円引き上げて930円に 過去最高の上げ幅」というニュースを受けて…コロナ禍で厳しい中なぜこのタイミング?】
去年の最低賃金は、コロナの影響で1円しか上がらなかった。そのこともあり、今年はそれを取り戻す意味合いもあって28円上がった。日本の賃金水準は他の先進国と比べて極めて低い。賃金が低いから消費が出てこなくて、景気低迷が続いている。政府が決められる賃金は、この最低賃金のみ。生活する側から考えると、最低賃金で働いてもちゃんと生活できるようにするためには、これぐらい上げることは必要なのではないか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問⑤信用金庫とは何?銀行とは違う?一般人でも使える?】
預金をする時は銀行と全く一緒。金利が少し高い。一番の違いは、住宅ローンを借りる時など。みんなで出し合ったお金で運用する「お互いの助け合いの組織」であるため、信用金庫の仲間に入ってお金を借りるという形になる。そのため、ものすごく審査が厳しい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問⑥賃貸と持ち家、どっちが良い?】
都心に住み続けたいのであれば、賃貸しか選択肢がないと思う。買おうとするととてつもなく高い。少し離れた郊外でも良いのであれば、買ったほうが良いと思う。これから年金がどんどん下がるので、家賃を払い続けるのは厳しい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回もとても勉強になる講義でした。村上さんもおっしゃっていましたが、GPIFやFIREなど初めて聞く単語も多かったです…。森永先生、いつもわかりやすく解説してくださり、ありがとうございます!また次回もよろしくお願い致します!
坂口愛美
関連記事
この記事の番組情報
村上信五くんと経済クン
土 9:00~10:00
「経済初心者」の村上信五が、ゲストの方に教えを請いながら 「お金」に強くなってゆく番組です。 「お金持ち」しか持っていない情報を イチ早く皆さんに提供できるよ…