名古屋から世界へ。ポルシェ・ミュージアムにも選ばれた「超カッコイイ!」スタッキングチェアを開発した「AICHI(愛知)」のユニークな戦い方とは?
30年を超えるコンサルタント歴の中で7000社を超える企業を見てきたNIコンサルティング代表の長尾一洋さんが、あるときは「孫子」の智恵を応用し、またあるときは「経営者としてのこれまでの経験」をもとにビジネスシーンでの課題をコンサルティングしていく番組・文化放送「孫子であきない話」(月19:30~20:00)
8月2日(月)は、今年で創業82年の老舗家具メーカー、愛知株式会社の専務取締役 営業本部本部長の島本健司さんをゲストにお迎えしました。
愛知県名古屋市に本社を置く愛知株式会社。名前だけではどんな会社なのかピンときませんが、学校法人や公共施設を中心に「人が集う」施設を主なマーケットとして、それぞれにふさわしい機能性・デザイン性・耐久性を追求した椅子などの家具を開発・製造・販売しています。たとえば、東京オリンピックの会場のひとつでもあった日本武道館の椅子は、上から下まですべて“愛知”製。また、全国の大学のほとんどに“愛知”の製品が使われています。(おそらく多くの方が、過去にどこかで座ったことがあるに違いありません!)
愛知ではスローガンとして「ファーストコールカンパニー」を掲げています。これは、顧客が何か課題を見つけたときに「いちばん最初に電話やメールをしてもらえる」関係になる、ということ。いつでも「愛知さんに相談してみよう!」と思っていただける存在でいると同時に、相談を受けたときにはそれがどんなことであっても解決策を提案することを日々実践しています。
新型コロナウィルス対策として飛散防止パネルの設置やフェイスガードの手配などを引き受けたり、椅子が壊れたときには担当営業パーソンが自ら工具を持って修理をしたりもします。家庭用でもオフィス用でもない学校法人という小さなマーケットの中で「ナンバー・ワン・サポーターでありたい」というのが社員全員の合言葉です。
学校のような公共施設では、デザイン性や機能性に加えて耐久性が問われます。その厳しい品質基準をクリアしてきた愛知のスタッキングチェアは、今では世界中から高い評価を受け、日本製で比較的高額であるにもかかわらずドイツのポルシェ・ミュージアムをはじめ多くの国の「人が集う施設」で選ばれています。
従業員250人弱の規模の会社の製品が日本全国にとどまらず、広く海外まで快進撃できたのは、「毎日が桶狭間の戦いだ!」という覚悟。競合企業は一部上場の大手メーカーがほとんどという圧倒的に不利な状況の中で、他社にできないような提案をすべく「どろくさく」「小さいことでも一つずつ」動いているさまは、まさに孫子の兵法で言うところの「迂直(うちょく)の計」。一見、遠回りのように見えても、実はそれが素晴らしい展開へとつながっていく近道であることを島本さんのお話しからリアルに学んだひとときでした。
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