「有観客をゴリ押しするバッハ会長への国民の批判は反論できない日本政府への苛立ちなのではないか?」大谷昭宏氏~7月19日「くにまるジャパン極」
7月19日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、感染拡大が続く中、IOCのバッハ会長の有観客のゴリ押しを求める横暴ぶりが批判の的になっていることについてジャーナリストの大谷昭宏氏は、「これに対して反論できない日本政府への苛立ちがバッハ会長に向かっているのでは?」と独自の見解を述べた。一体どういうことなのか?
今月14日、バッハ会長が菅首相と会談した際、「感染が収まり始めたら有観客も考えてほしい」と有観客での五輪開催を求めたニュースを受けてジャーナリストの大谷昭宏氏は、このようにコメントした。
大谷氏「バッハさんが悪いのかというと、そうではなく何の主張もできない日本政府のほうがおかしい。なんで菅さんがバッハさんに対して『感染が収まってなかったら中止もありうる。これをご承知おき下さい。それをご承知おき頂けるのであれば、感染がきれいに収まったら有観客でやりましょう』と反論できないのか。反論できない政府に対する我々の苛立ちがバッハさんやIOCに向かっているのではないか?」
さらに大谷氏は、この関係性を日米安保条約に例え…
大谷氏「日米安保に関していえば沖縄で犯罪があっても、ただの一言も苦情を言えない、抗議できない日本政府に対する苛立ちに似ている。今回のバッハ会長の件で私たち国民の持っている苛立ちがどこにあるか見えてきたような気がする。」
このように煮え切らない政府の態度を批判した。
また今回、感染拡大という異様な状況で行われる五輪のメディアの役割について…
大谷氏「競技や記録だけではなく、東京の様子も一緒に伝えてこそ初めて2020東京大会ということになる。大会期間中もしっかり検証するべき。終わってから『ああすれば良かった』『こうすれば良かった』では東京大会の意義は出てこない。修正すべき点は修正していくことが大事。」
今週から始まる東京五輪については…
大谷氏「ここまで来たら何とか無事に終えて安心安全にお帰り頂く。そこに持っていくしかない。総括は全てが終わってから考えたらいいんじゃないか。21世紀の五輪はどうあるべきか真剣に議論するひとつの機会になればいい」
<参考ニュース>
来日している国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は14日に菅義偉首相と官邸で会談した際、23日開幕の東京五輪について、国内の新型コロナウイルス感染状況が改善した場合は観客入りを検討してほしいと伝えていたことが15日分かった。政府関係者が明らかにした。 五輪観客対応は8日、大会組織委員会、東京都、政府、IOC、国際パラリンピック委員会による5者協議などで首都圏会場を全て無観客とする方針に合意。首都圏以外の会場も一部を除き無観客となった。 首相は、感染状況が変化した場合は改めて5者協議で対応を検討するとした5者の合意事項を説明したという。
(共同通信ニュースより)
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。大谷昭宏氏は月曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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