“金融機関働きかけ”方針・・二木啓孝氏「閣僚たちは共有意識があったはず」~7月14日「くにまるジャパン極」
新型コロナウイルス対策で、酒類の提供をやめない飲食店に金融機関経由で働きかけるとした政府の方針について、西村経済再生担当相は7月13日の閣議後記者会見で、金融機関経由の働きかけは菅首相へ事前に報告されていたと明らかにした。一方で、菅首相は西村氏の発言を「承知していない」と9日に述べている。西村大臣と首相との食い違いについて、ジャーナリストの二木啓孝氏は7月14日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で解説した。さらに梶山経産相、麻生財務相の発言にも触れた。
西村経済再生担当相の”金融機関への働きかけ”発言があったのが7月8日だ。その前日の7月7日に行われていたのが関係閣僚会議。この会議で、閣僚たちは”金融機関への働きかけ”方針を共有していると、二木啓孝氏は話す。
二木氏「関係閣僚会議は、コロナに関係する閣僚が集まって主軸でいうと、緊急事態宣言をどう出すか?ということだった。この会議で情報を集めて方針を決めて菅首相が発表するという中で、事務方が色々な報告をするわけです。その時に、事務方が”抜け駆けして営業している店にはこんなことやります”と報告したということですから、共有化されてるということで西村大臣はこれを発表した。形から言えば、コロナに関係する閣僚は共有意識があるはずです。」
そして二木氏は、西村大臣の働きかけ発言後に菅首相が述べたことについて触れた。
二木氏「西村大臣の発言の後、菅首相は”事情を聞いてみる””強い反省を求める”と話しています。おいおい、あんたが関係閣僚会議を招集したんでしょ。関係閣僚会議で事務方が説明しているじゃないかという話なんです。」
また、西村大臣の発言後、麻生財務相は金融庁の担当者に、「言っていることが分からないからほっとけ」と言ったという。これについて二木氏は…
二木氏「関係閣僚会議を受けて、内閣のほうから金融庁、財務省、経産省にこういうことやるよという依頼文書が出ている。麻生さんは金融担当大臣でもあるわけだから、この文書を突き返せばよいわけです。ほっとけという話になると、行政を自分で止めたという話になる。こういうこと言うなら、後で俺は反対だったんだよと後で逃げてるっていう話ですね。言い訳ですね。」
さらに、梶山経産相が「私自身、強い違和感を覚えた」と述べた点については野村邦丸アナが「強い違和感を覚えたなら、その場で付き返さなきゃいけない話ですよ」とコメント。閣僚たちは今回の方針に共有意識があったが、耳を傾けていなかったという問題が浮かび上がった。
<参考ニュース>
政府は13日、新型コロナウイルス対策を巡り、酒類提供を続ける飲食店との取引停止を求めた販売事業者への要請を撤回したと発表した。関係業界に文書で伝えた。苦境に立つ業界や与野党の批判が拡大。取引金融機関から自粛を働き掛けてもらう措置に続いて取り下げを迫られ、政策運営が混迷を極める事態となった。 西村康稔経済再生担当相は13日の閣議後記者会見で、金融機関経由の働き掛けは菅義偉首相へ事前に報告されていたと説明し、西村氏の発言を「承知していない」と9日に述べた首相との食い違いが表面化。調整段階から異論があったと閣僚が話すなど責任感を欠く経緯が浮かんだ。
(共同通信ニュースより)
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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