「中国の進出を抑えたい」日米豪印4カ国、連携強化の背景 ~7月7日「おはよう寺ちゃん」
7月7日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーと水曜コメンテーターで経済アナリストの森永康平氏が、日米豪印が人工知能や半導体での連携を強化するというニュースについて語り合う場面があった。
日本、オーストラリア、インドは対中国の防衛線
日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4カ国の協力枠組み「Quad(クアッド=日米豪印戦略対話)」は人工知能(AI)や半導体など最先端技術分野での連携を強化する。台頭する中国に対抗し、民主主義など共通の価値観を持つ4カ国が協力することで、国際的な研究開発競争やルール形成を主導する狙いがある。
これについて、森永氏は「大統領選挙の時からバイデンさんは、アメリカ単独で中国と何かするのではなく同盟国と協力してやっていくという話をずっとしていたので、その流れのままですね。地図上で見ると、日本、オーストラリア、インドで連携するというのは、地理的なラインで固めて中国の太平洋への進出を抑えたいという気持ちが表れていますね」とアメリカの意図を読み取った。
一方、中国は機密情報の安全なやりとりに必要な量子暗号通信の実証実験に成功するなど次々と成果を上げている。さらに、中国当局が新疆ウイグル自治区の少数民族を追跡するためにAIによる顔認証のネットワークを利用しているとして、欧米などが問題視している。
寺島アナはこれらの事例を挙げ、「最先端技術についても米中がにらみ合っているわけですね。森永さんこれはどうご覧になりますか?」と問いかけをすると森永氏は「最近はアメリカが中国を牽制するニュースばかり流れていますが、実は中国がアメリカをけん制することも多くあります。例えば、アメリカに上場している中国の企業がいるのですが、この企業に対して中国国内の規制をかけ始めたりしています」と水面下で互いにけん制しあっている状況を説明する。
さらに森永氏は、中国の動きの理由として「アメリカの資本主義や自由であることの心地よさに、中国企業がビジネス的な観点から慣れ親しんでしまうと、中国からすると今まで通りの管理ができなくなってしまうので、欧米的な価値観に慣れ親しんでしまう前に自国の規制を他国に及ぼすということですね。アメリカ目線だけでなく、中国目線でも(けん制が)行われているということは知っていた方が良いと思います」とアメリカと中国の両者の視点に注目していた。
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。 またYouTube公式チャンネルではLIVE配信と、放送後にアーカイブでお楽しみいただけます。
2021/07/07/水 05:00-06:00 | おはよう寺ちゃん 5時~6時 | 文化放送 | radiko
2021/07/07/水 06:00-07:00 | おはよう寺ちゃん 6時~7時 | 文化放送 | radiko