2020年度税収、過去最高60兆円強「景気落ちているのになぜ?」 ~7月1日「おはよう寺ちゃん」

2020年度税収、過去最高60兆円強「景気落ちているのになぜ?」 ~7月1日「おはよう寺ちゃん」

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7月1日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)のトピックの1つとして、2020年度の税収が過去最高額になったという読売新聞の記事が取り上げられる場面があった。これについて、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーと、木曜コメンテーターのストラテジスト・嶋津洋樹氏が議論を展開した。

嶋津洋樹氏「メチャメチャきつい話です」

2020年度の税収が60兆円強となり、過去最高金額となった。大企業の業績が好調になったことが要因として挙げられており、税収の三大基幹である法人税・所得税・消費税が想定を上回っている。

 

「長引く新型コロナウイルスの影響は軽微にとどまって、去年の末の見込み額からは5兆円以上の上振れ、と複数の政府筋が発表しました。企業業績の悪化や消費の落ち込みは避けられないと判断し、去年の末の時点で55.1兆円と予測していました。決算ベースでは2018年度の60.4兆円がこれまでの最高額で、20年度はこれを2年ぶりに更新。コロナが直撃した19年度の実績は58.4兆円でした」(寺島アナ)

 

この結果に関して、「税収は景気に遅れて動くものなので、そもそも20年度の(税収)と言うところにも(語弊が)あるんですけど。20年度の景気は、名目GDPで4%くらい落ちているんですよ。税収は名目GDPの数値に連動するわけですから、それだけ景気が落ちているのに税収が増えているということは、人々の負担はすごい増えているんですよね。メチャメチャきつい話です」と嶋津氏は分析した。

 

続けて、(コロナの被害が最も大きかった)中小企業の負担が反映されていないことにも言及。また、消費増税が税収増加の要因だとする意見にも触れ、それについても「景気が悪い時に増税しているわけですから、なんてけしからん話だと思いますね。最悪な(増税の)タイミングです」と批判した。

 

「今後何か影響してくることありますか?」との寺島アナからの問いに対し、嶋津氏の見方はこうだ。

 

「コロナ対応でどれだけ支出を続けるのかという議論が続くかと思います。財政再建組は早く終わらせたいと思っていて、税収は増えたけど歳出しているからやばいよね、という議論が出てきている」(嶋津氏)

 

「これだけ税収はあるわけだから(我々としては)使ってくれよな、ということですね」と述べた寺島アナに、嶋津氏も「本当はそうですよね」と議論を締めくくった。

<参考ニュース>
 国の2020年度の税収が過去最高を更新する見通しであることが30日、分かった。これまで最高だった18年度の60兆3563億円を上回る。新型コロナウイルスの影響で落ち込みが懸念されたが、製造業など一部企業の業績が好調だったこともあり、法人税収が想定以上に伸びた。19年10月の消費税増税も税収全体を押し上げた。  政府はコロナ禍で企業業績や個人消費が低迷していることを受け、昨年12月時点で税収は55兆1250億円と予想していた。しかし、年明け以降は米国や中国の景気回復を背景に自動車などの輸出が伸び、製造業を中心に業績の改善傾向が続いていた。
(共同通信ニュースより)

 

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。 またYouTube公式チャンネルではLIVE配信と、放送後にアーカイブでお楽しみいただけます。

【公式】文化放送 おはよう寺ちゃん – YouTube

2021/07/01/木 05:00-06:00 | おはよう寺ちゃん 5時~6時 | 文化放送 | radiko

2021/07/01/木 06:00-07:00 | おはよう寺ちゃん 6時~7時 | 文化放送 | radiko

2021/07/01/木 07:00-08:00 | おはよう寺ちゃん 7時~8時 | 文化放送 | radiko

2021/07/01/木 08:00-09:00 | おはよう寺ちゃん 8時~9時 | 文化放送 | radiko

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