
「ばらまき」批判受け、国民一律の現金給付を見送りへ 藤井氏「最初から単に選挙対策でやっていただけっていうことじゃないかと」
4月17日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、国民一律3万~5万円の現金給付案に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「よくもまぁこんな恥知らずなことが言えますよね」
政府・与党は、米トランプ政権による高関税措置や物価高対策として検討していた国民一律3万~5万円の現金給付案の実施を見送る調整に入った。数兆円規模の財源が必要だった現金給付が見送られることを受け、今国会への補正予算案の提出は現時点では見合わせる。近く策定する経済対策に、2025年度予算の予備費などを活用した電気やガス、ガソリンへの補助金などを盛り込む方針だという。
寺島アナ「物価高対策として検討していた現金給付案、見送られるということなんですが、藤井さん、これはどうご覧になりますか?」
藤井氏「僕は『こんなもんふざんけんな』と思ってましたが、これをもし石破さんが国民の経済のために絶対必要だと思っていたのだとしたら、国民から反対されようが支持されようがやりゃあいいんですよ。ところが、これを止めるっていうことは、ぶっちゃけ国民から物凄く批判されたからじゃないですか。要は、国民からしたら『こんなもんでごまかそうと思ってんのか』と。『消費税減税しないための見せ金じゃないか』と。『何をふざけたことを言ってんだ』っていうことになったわけじゃないですか。だから『じゃあ止めようか』って……」
寺島アナ「それで引っ込めちゃうのもねぇ(笑)」
藤井氏「それって、最初から単に選挙対策でやっていただけっていうことじゃないか、と」
寺島アナ「ますますわかっちゃったっていうねぇ」
藤井氏「『ふざけんな、お前』っていう話ですよね」
自民関係者によると、森山裕幹事長と小野寺五典政調会長が15日、首相官邸で石破茂首相と密会した。経済対策を巡る今後の方針を協議したとみられる。
現金給付案は、7月の参院選に向けた「目玉政策」として政府・与党内で検討されたが、報道各社の世論調査で反対意見が多く、野党から「ばらまきだ」と批判を受けた。毎日新聞が4月に実施した世論調査でも「評価しない」が57%に上り、「評価する」の20%を大幅に上回った。
自民幹部の一人は「ばらまきをやれば票を減らす」と指摘。石破総理は周辺に「国民の評判が悪いなら、やる意味はない」と語った。
寺島アナ「『国民の評判が悪いなら、やる意味はない』っていう、この発言もいかがなものかと思いますけども……。藤井さんがおっしゃる通り、『いまここでこれをやらないと大変なことになるんです』って言うのが普通ですよね」
藤井氏「そしたらわかりますよ。よくもまぁこんな恥知らずなことが言えますよね」
寺島アナ「ほんとそうですね」
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