村尾信尚「人口減についてもっと論議すべき」

村尾信尚「人口減についてもっと論議すべき」

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日本の人口は14年連続で減少し、減少幅は過去最大の89万人となった。4月15日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚が、この問題について語った。

村尾「2020年、日本列島には約1億2600万人の人がいたんですが、50年後の2070年には8700万人になります。50年で4000万人減るので単純に50で割ると1年間に大体80万人弱の人が日本列島にいなくなる。80万人ということは山梨県の人口と同じくらいですので、毎年毎年、山梨県の人口が日本列島から消えていくということなんです。人口が消えていくということはお米を食べる人も減っていくし、自動車を運転する人も減っていくし、電気を使う人も減っていく。消費も生産も減少する。すなわち経済成長がマイナスになっていく。これは本当に真剣に考えたほうがいいと思います」

邦丸「真剣に考えていると思いますよ。少子高齢化対策担当大臣もいるわけじゃないですか。けど歯止めがかかるどころか拍車がかかっちゃっている。国としても補助金出したり、子育てにいい環境にしようとしているけれど、その前に婚姻数が減っているし、子育てをしようというマインドにならない。このマインドだけは変わらないんだろうなと思います」

村尾「気がかりなのはIMF(国際通貨基金)が対日経済審査をやった時、問題なのは人口減少と財政赤字だっていうんですよ。今、トランプ関税で国民に一律にお金渡せって言ってますけど、人口が減るということは経済成長もマイナスになるので税収も上がらない。景気を一時的に刺激して将来景気が良くなった時、税収が再び増えるから大丈夫って言っている人がいまだにいるんですが、それは幻想だと思っていて、経済はどんどん縮小するし税収も上がってこない。そういうことを考えると単にバラまけばいいなんてことでは済まされない時代になっているので、よく考えた方がいい。もう1つ、人口が減るだけではなく人口構成も変わってきます。少子高齢化がさらに進展していきますから、今は2人の若者が1人の高齢者を支えている状態ですが、50年後の2070年には1.3人の若者で1人の高齢者を支えなくてはならなくなる。さらに1000兆円もある巨大な借金のツケも若い人たちに圧しかかっていく。これでは子どもをこれ以上産まないほうがいいと考える方が増えて当然です。人口減少対策として外国人に入ってきてもらうとか、AIを進化させ自動運転やロボットなどで人口減少を防いでいくなど論議を活発に進めていくべきだと思う」

 

番組では、この他にも村尾信尚が人口減少の問題について語っています。もっと知りたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。

くにまる食堂」は平日午前913時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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