
令和7年の通常国会前半が終了。石破政権は本当に「熟議の国会」を実現させた?
4月11日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは、令和7年の通常国会について、ジャーナリストの鈴木哲夫氏に話を伺った。
長野智子「伺いたいことが山盛りなんですけれども、まずは前半の国会を見直そうとかと」
鈴木哲夫「短く一言言いたい。石破さんは『熟議の国会』と言いましたね」
長野「言ってましたねぇ、はい」
鈴木「パッと聞くと『あー、いいな、議論が熟して』って思うかもしれないけど、僕はやっぱり(通常国会の)前半を見ていて、なにが“熟議”かと。“妥協と密室国会”じゃないか、と」
長野「いやいや、ほんとですよね。国対国会と思いますよね」
鈴木「そうそうそう。結局、少数与党だから、今回(令和7年度)の予算もそうだったけど、これを通すためには野党に協力してもらわないと通らないわけですよ。そうすると、野党にただ頭下げたってダメですよ。じゃあその中で例えば、維新・国民民主が『これを通してくれたら本予算に賛成するよ』と。たとえば高校授業無償化とか103万円の壁とか。これ自体おかしくないですか?本予算っていうのはその国の形なわけですよ」
長野「そうなんですよね」
鈴木「だから自公が作っている予算というのは、この国をどうしていきますという国家像なわけですよね。安全保障も入っていれば社会保障も入っていれば。で、『一個なんか通してくれるなら、その国家像、自公の本予算に賛成するよ』って、これ、与党じゃないですか。自公を認めることになりませんか?」
長野「維新は、じゃあこの予算全体の責任を取るんですか?って話ですよね」
鈴木「そのとおりですよ。そしたらじゃあ内閣不信任なんか出せるんですか?と。たとえばそういうことになるわけでしょ、矛盾が出てくる。小沢一郎さんが良いこと言っていたのは、かつて自民党と社会党という古い時代があって、お互いに喧嘩しながらワーワーやっていたが、最後の予算のところになると社会党のいくつか部分を自民党が『わかった、予算取り込んでやろう』ということで最後は採決になって自民党の予算が成立した、と。『あれに似ているじゃねぇか』と」
長野「あー、なるほどね」
鈴木「去年の総選挙もそうだけど、有権者は『自公政権じゃ、もうダメだ』と。政治とカネも含めてね。だからって言って去年の総選挙では自公の数を減らしたわけでしょ?じゃあやっぱり野党が一つになって国家像を作って『こういう国にするんだ』と。で、(与党と)対決して政権交代、みたいな緊張感を生み出してもらいたいということだったんじゃないですか?」
長野「ほんとですね」
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