
ミャンマー被災者「早く助けてあげたい…」支援に尽力するマヘーマー・JMCC所長にきく
文化放送と全国32局の制作協力で、月曜から金曜の午後5時からお送りしている「ニュースパレード」
その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースを紹介しています。
3月28日(金)ミャンマー中部で発生したマグニチュード7.7の大地震から1週間、4月4日(金)のニュースパレードでは、NPO法人「日本ミャンマー・カルチャーセンター」のマヘーマー所長の声をお送りしました。
ミャンマーの軍事政権によりますと、死者は3000人以上に上っています。
(現地の写真 JMCCマヘーマー氏提供)
東京・高田馬場駅周辺にはミャンマー人が多く集まる「リトルヤンゴン」があります。そこでミャンマー語教室やミャンマーでの支援活動などを行うNPO法人「日本ミャンマー・カルチャーセンター」に伺いインタビューしました。
取材直前まで、ミャンマーの知人と連絡を取っていたマヘーマー氏
Q 現地の状況は?
「現地は余震がずっと続いているので夜は路上で生活。気温は40度以上ある。地震の被害から逃れても、蛇にかまれて血清がなく死亡する人もいる。
震源地に近い所には救助隊が行くが、離れた所は救助も来ない。レンガの下敷きになり亡くなった人の異臭が漂っている」
Q 「支援」については?
「遅れている。道路などのインフラが壊れ、支援物資が届かない。電話・停電・断水…ライフラインがすべて止まった。また、医療事情はとても悪い。医師や看護師など人手が足りない。薬や包帯など医薬品もない。今までなら助かる人の命が助からなくなっている。病院や診療所もつぶれているので、路上に簡易ベッドを置いて対応している」
Q 現地で最も必要とされているものは?
「水です。水をください、喉が渇いたと言われる。飲み水と衛生面で必要な、手を洗う水も全く足りない。電気がないので、携帯電話も充電できない。電話・ネットが繋がらない。水・食料・薬・蚊帳も必要」
Q 必要とされる支援などは?
「とにかく今瓦礫の下に埋まっている人たちを早く救助してほしい。時間との戦い。今にも倒壊しそうな建物もあり、そういった家に帰れない人もたくさんいる。避難所もない。自分が直接行って助けられないのがはがゆいが、日本で寄付金を集めてミャンマーに援助物資を送ったり、水を届けたりしている」
(支援物資や水が届けられた様子 写真マヘーマー氏提供)
※被災者支援についてのJMCC呼びかけはこちら
Q ラジオのリスナーに訴えたいことは?
「世界では戦争や災害が起こっているが、ミャンマーは2021年クーデターの後、厳しい状況の中で市民は困難を強いられている。助けてほしい。JMCCではミャンマーの人に直接手渡して、草の根的な支援を行っている。ミャンマーを忘れないでください」
マヘーマー氏は
「直接行けないのが心苦しい。早く助けてあげたい。瓦礫の下に埋まっている人たちを…救助隊が早く入ってたくさんの命が助かるように祈るばかり」と涙ぐみながらも力強く訴えていました。
医師や看護師で構成された日本の国際緊急援助隊医療チームは4日から本格的な活動を始めていますが、医療は逼迫し感染症も懸念される厳しい状況が続いています。
気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子