『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』    普通に家が買えない時代をどうするか

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』    普通に家が買えない時代をどうするか

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情報番組「大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ」では、残間里江子さん(フリープロデューサー)と、大垣尚司さん(青山学院大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)が、お金や住まいの話を中心に、大人世代のあれこれを語ります。

この連載は、番組内の人気コーナー「おとなライフ・アカデミー2024」の内容をもとに大垣さんが執筆した、WEB限定コラム。ラジオと合わせて、読んで得する家とお金の豆知識をお楽しみください。

★メールまとめ
住宅価格、上がり過ぎでは

★メール本文
この番組だけでなく、世間一般で、「不動産がとんでもなく高くなってる」という話をしょっちゅう耳にするようになりました。9千万、1億なんて物件を50年ローンで買うのが当たり前…って、やっぱり、おかしいんじゃないかと思います。うちの娘なんか、どうすればいいんでしょうか…政治が間違ってるんでしょうか。政治家がやる気になれば、普通の人が、普通に働いて、家をちゃんと買える時代になりますか?
(中野区 ジョニー・デップリ(62歳))さん

先ほど、石破政権の所信表明がありましたが、住宅に関しては、「省エネ性能の高い住宅へのリフォームを支援」ぐらいしか話が出ませんでした。庶民から見ると高すぎる住宅価格、金利も上がりそうですけどこれからどうなっていくのでしょう。
(横浜市 北品川ファンクラブ)さん

政治は住宅価格に目を向けよ
同じような内容のメールを立て続けに頂戴しました。前もいったように、今回の選挙で「住宅がこの5年で3割ぐらい上がってる。これでいいのか!」ということを問題になさった政治家は一人もいなかったと思います。これはちょっとおかしいんじゃないでしょうか。私も政府の方とかにいろいろ聞かれていますが、今度、住生活の基本計画というのを見直すことになってます。いま家に関しては、作る以上はちゃんと作ってね、という「質誘導」にフォーカスしてるんですけど、今年はもう「アフォーダビリティ」、つまり買いやすくする制度を作らないといけないと思います。値段は下がらないんだから。一つは「50年ローン」っていうのは、もう自分だけで50年を借りるのではない、という形に変えていかないといけないと思います。というのは、いま5万社ぐらいが加盟している「住団連」の注文住宅に限っていえば、「100年住宅」にされる方が9割を越えているんです。それならば、100年もつんだったら、25年ずつで25%ずつ返していけばいいじゃない、という風に、考え方を変えてもいいのではと思います。もう親世代みたいに自分たちだけで買い切らない。親みたいに買い切ったからと言って、自分たちは90歳まで生きてるわけですから、相続させる頃には子どもは60歳、もう家はいらないわけですよね。だったら次の世代の人に受け継いでいく ということを、2025年からは普通にしないと…。もう「家」に人生を支配されちゃう時代が来ちゃってると思います。

政治家のセンスが悪すぎる
前もお話ししましたが、住宅ローンの平均の金額は2000年に2800万ぐらいだったんです。いまはそれが5000万を越えてます。でも年収は、そんなに増えてないですよね。それから退職金は2回転職したらないも同然です。だからこれをどうするのか考えないと。
残間さんのお友達はウチなんて売ると1億なの、という方がいるそうですが、今はいいですよ、買う人がいるから。買う人がいるから値段がつくんですからね。でも、2億になったら誰が買うんですか、ってだんだんなってきますよね。これはもう政治家がおかしいと思います。政治家の方センス悪すぎという気がしていて。いま、残価ローンはこうした事態に対応できることを考えて作りました。それから、他のローンを借りちゃってても、後から楽になれるようにという仕組みをどんどん作っています。マスコミだっておかしい。「衣食住」が生活の基本だけど、住の特集なんてないよね。家をもってる人はいいです。買う人の話。夫婦で1千万超える収入があれば、まあ50年で組んで買えることは買えますが、人生ずっとローン返済でいいのでしょうか。ここはマジメに、ものすごくがんばって考えないといけないという時期が来ていると思います。

今日は「ローン50年時代の住宅購入」について考えてみました。メールをお寄せいただき、ありがとうございます。

大垣尚司 プロフィール
青山学院大学 法学部教授、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構代表理事。

第一線で培った金融知識をもとに、住宅資産の有効活用を研究・探究する、家とお金のエキスパート。

東京大学卒業後、日本興業銀行、アクサ生命保険専務執行役員、日本住宅ローン社長、立命館大学大学院教授などを経て、現在、青山学院大学法学部教授。
2006年に「有限責任中間法人移住・住みかえ支援機構」(現、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構)の代表理事に就任。
日本モーゲージバンカー協議会代表理事を兼務。著書に『ストラクチャードファイナンス入門』『金融と法』『49歳からのお金ー住宅・保険をキャッシュに換える』『建築女子が聞く 住まいの金融と税制』『生きづらい時代のキャリアデザインの教科書』など。

家とお金に関するご質問、お待ちしてます
番組では、家とお金にまつわるメールやご質問をお待ちしています。
宛先は、otona@joqr.netまで。

※この記事で掲載されている情報は全て、執筆時における情報を元にご紹介しています。必ず最新の情報をご確認ください

お知らせ
パーソナリティの一人である大垣尚司さんが代表理事を務める一般社団法人「移住・住みかえ支援機構」(JTI)では、賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。

住まなくなった皆さまの家をJTIが借り上げて、賃貸として運用。
入居者がいない空室時でも、毎月賃料を受け取ることができます。
JTIは非営利の公的機関であり、運営には国の基金が設定されています。

賃料の査定や、ご相談は無料。資格を持ったスタッフが対応いたします。

制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

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楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…

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