【水谷加奈の劇場型恋愛体質】エモくて沼る

【水谷加奈の劇場型恋愛体質】エモくて沼る

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文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中のコラム「水谷加奈の劇場型恋愛体質」。水谷アナが、日々の生活で感じたことを心のままに綴ります。

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―3月28日(金)配信分―

「ヤバイヤバイヤバイ。超エモくね?」
「ホントだ。マジヤバイ。エモすぎっ」
そんな女子高生の会話が聞こえてくることがあります。ファッション、音楽、タレント、映画やドラマ。いろいろなシチュエーションで若者たちは【エモ】くなるようです。
しかしワタシはこの【エモい】の使い方がわかりません。どういうことに対してどういう状況で使うのか。「心が揺さぶられた」「センチメンタルな気持ちになった」「キュンとして切なくなった」という場合に使うらしいのですが、対象を間違えたりタイミングを外したりニュアンスを伝えきれなかったりするのが怖くて、私はいまだこの言葉を使ったことがありません。それに私のような昭和世代はどうも【エロい】【キモイ】という言葉が脳裏をかすめてしまい【エモい】を躊躇してしまうのです。

【エモい】の語源は「エモーショナル」だという説。日本語の「えもいわれぬ」だという説。諸説ありますが、昔で言ったら【あはれ】と同じ意味だとも言われています。ということは「趣が深い」「かわいくていとおしい」「情緒がある」という感じ?とにかく「なーんか複雑だけどぐっときちゃった」という情動が起こったとき、若者にとって便利な言葉なのですね。

同じ意味のようでもその時代の背景や空気感によって言葉の肌感は違ってきます。例えば【沼る】。昔は何かにハマることを【マイブーム】と言っていました。でも明らかに【沼る】のほうがどっぷり感、依存状態が強い。SNS用語も関係するのでしょうが、言葉が時代を映しているからだと思うのです。

いずれにしても同世代だからこそ共有できる感情の言葉。【沼る】も【エモい】も私は一生使わないだろうな。

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