
原発はいびつな産業
東日本大震災から14年経ったが、いまだに廃炉に見通しが立たない福島第一原発。3月11日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」は、原発取材を続けている調査報道記者の日野行介に原発について聞いた。
日野「ウソにすがらないと正当化できないんですよね、原発って」
小島慶子「日野さんの原点になっているのが毎日新聞の記者時代に取材していた敦賀原発。こんな禍々しいものがこの世にあるとはと思われたそうですね」
日野「匿名寄付っていうのをずっと追いかけていたんです」
大竹「匿名寄付?」
日野「電力会社が原発の増設とかをしようとする時に地元の自治体に受け入れて下さいってお願いするわけです。その時に自治体と電力会社が裏で交渉するわけです。〇〇電力が○○市という自治体に5億円寄付とかするんです。税金じゃなくて電気料金からですよ。電気料金で電力会社の経営って成り立っているはずなのに消費者に説明もせずに勝手に裏でお金渡していいものなのか、モラルが全部壊れているのがショッキングでした」
小島「それが当時の慣例になっていた?」
日野「敦賀って3社あって関西電力と日本原子力発電と核燃料開発機構っていう特殊法人。この3社それぞれが裏約束みたいな形で自治体にお金を出して、それを元に巨大な施設が建ったりする」
小島「自治体側の取材をして思ったことは何だったんですか?」
日野「実は原発って経済効果ってないんじゃないかと思いました。工場が建つと雇用ができて経済効果が生まれます。でも原発って意外と安定した雇用ってないんです。定期検査の時に大量に人は来るけど、それは安定した雇用ではないので経済効果が意外に乏しい。だから匿名寄付で地元にアメ玉渡さないといけない」
小島「お土産で納得してもらう?」
日野「いびつな産業だなと思ってました」
この他にも、日野行介が原発の問題点について語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。
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