
寒暖差対策にはオルニチン・ビタミンB1の豊富なきのこを食べよう!
野村邦丸がパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・毎週月曜から木曜9時~13時)内で火曜日の11時半ごろから放送されている「ホクトpresents きのこで菌活~カモン健康!」。きのこを食べて身体の内側から「健康」になる方法について、「日頃の生活の中で気になる健康」をテーマに、毎週、その道の専門家に話を聴く。
今週は、漢方専門医で、帯山中央病院 理事長の渡邉賀子先生に「寒暖差疲労ケア」というテーマで話を伺った。
今年は特に寒暖差が大きいが、寒暖差が大きいと体温を調節する自律神経に負担がかかり、体調不良を引き起こすことがある。いわゆる「気象病」のひとつで、「寒暖差疲労」とも呼ばれるという。
寒暖差疲労の対策には自律神経のバランスを整えることが大切。自律神経は、体温を一定に保つために、外気温に合わせて血管などの身体の機能の調整を行っており、自律神経が対応できる温度変化は約7℃まで。この7℃を超えて気温が急激に変わると、自律神経がその変化に対応できずエネルギー消費が多くなることなどで、疲労感が生じるそうだ。
自律神経を整えるには、規則正しい生活リズムを整えることが大切。特に朝起きたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びることも、自律神経を整えるのには重要だ。また、適度な運動をすることが大切でウォーキングやストレッチなど、軽い運動で良いので、毎日少しずつ続けることで、血行が良くなり、体温調節機能が向上するようだ。
では食事面ではどうだろうか。
邦丸「食事面ではどのようにしたら良いのでしょうか?」
渡邉「自律神経のバランスが乱れて交感神経が優位になると、胃腸の機能が低下してしまいます。そうすると消化不良や食欲低下につながりますので、消化の良い温かいものを中心に食べることをおすすめします」
邦丸「きのこ類や根菜類や生姜、発酵食品などが体を温める食材。これを積極的に摂るようにすると良いと聞きますが栄養面ではいかがでしょうか?」
渡邉「まずは、疲れやすいですから良質のたんぱく質を取ってエネルギー補給したいですね。お豆腐や卵、魚、肉などのたんぱく質とたっぷりの野菜やキノコを温かい状態で食べる鍋物はこの時期も特におすすめです。次に現代人に不足しがちな食物繊維を摂ることも重要です。食物繊維には、便秘の予防をはじめ腸内環境を整える効果がありますが、腸と脳は密接な関係があって、腸内環境を整えることが自律神経のバランスを整えることに繋がります。この食物繊維には、水溶性と不溶性のものがありますが、果物や海藻などに多く含まれる水溶性食物繊維は、便をやわらかくしたり、乳酸菌など腸内の善玉菌を増やしたりする効果が期待できます。また豆類や穀類に多く含まれる不溶性食物繊維は、便のカサを増やしたり腸のぜん動運動を促進したりする効果があります。水溶性と不溶性、両方の食物繊維を含んで、なかでも免疫力を活性化するβグルカンが豊富なきのこ類はおススメです。それから【ビタミンB1】も積極的に摂りたい栄養素です。穀物の胚芽や豚肉、ウナギなどに多く含まれるビタミンB1は糖質の代謝に不可欠な栄養素で、エネルギーを効率よく生み出すことで、日々の元気をサポートしてくれます。 それから【オルニチン】という栄養素があります。アミノ酸の一種で、栄養素の貯蔵や分解、解毒などを行う「肝臓」の働きを助けますので、疲れケアに役立ちます。きのこには、オルニチンやビタミンB1、ビタミンB2などの栄養素が豊富ですので食事に摂りいれると良いでしょう」
邦丸「身体を温め、食事に気を配る事で自律神経を整え、寒暖差疲労にも効果があるという事です。中でもきのこには、今紹介のあった寒暖差疲労ケアに役立つ栄養素が豊富に含まれています。積極的に摂り入れていきたいですね」
「くにまる食堂 ホクトpresents きのこで菌活~カモン健康!」は毎週火曜日朝11時半ごろ、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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