高額療養費制度の上限見直しをめぐる問題の現状は?

高額療養費制度の上限見直しをめぐる問題の現状は?

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、2月24日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。「高額療養費制度の上限見直し」をテーマに解説した。

鈴木純子(文化放送アナウンサー)「立憲民主党はきょう、党大会を行っています。2025年度予算案の修正の柱になっているのが高額療養費制度、患者負担上限額の引き上げ凍結。200億円を充てると言っています。石破総理は21日の衆議院予算委員会で、高額療養費制度の利用者負担、引き上げる政府方針を維持する考えを示しています」

角谷浩一「昨年の選挙をどう見るか、というところに直結していると思うんですね。自民党、公明党、共産党が負けました。国民民主党と、れいわなどが伸ばした。国民やれいわが、若い人たちに訴えかけて反応してもらえた。どうしてかというと、歴史ある政党は年寄りのことばかり面倒を見ようとする。でも俺たちをないがしろにしないでくれ、という声を拾おうと努力した国民、れいわが議席を増やした、と見ているんですね」

長野智子「はい」

角谷「背景に政治とカネがある、というかもしれない。もちろんそうです。でもそれは選挙で何かが変わるというより、やはりちゃんとした人を選びたい、と。それから自分たちにとって働いてくれる人を選びたい、という若い有権者の思いが出たんだと思います」

長野「はい」

角谷「自民、公明、共産は昔からだから、医療費や高齢者の負担を下げる、マイナンバーがうまく使えないなら保険証も一緒に使えるようにできないか。国民の多くがありがたいと感じるものにターゲットを当てようとするけど、そうすると若い人たちの政策が入ってこない、と」

長野「ああ」

角谷「ある意味、逆手にとられた中身だと思います。高額療養費制度はもちろん癌患者、高額な薬の投与が必要な人たちにとっては本当に大事。でも多くのほかの病気や、私の母がそうでしたが年配の人たちの後期医療に対して高額医療が必要な場合も起こりうる。ということもあってだいたいこのシステムに乗るわけです。医療費が『ここまでで納まる』ということをめどに生活の組み立てができる」

長野「はい」

角谷「これが年に4回目からどうとか、細かい話をされても」

長野「多数回該当……」

鈴木「政府の修正案では直近12ヶ月以内に制度を3回利用すると4回目から負担が軽減される仕組み、多数回該当の上限額引き上げを見送ると。それが修正案です」

角谷「それで200億。立憲民主党は少し手当てができたと思うかもしれないけど、現行でいいじゃないですか、というところまで引き戻す。改正するな、というところまで引き戻して『よくやった』と言えるように思う」

長野「私がいちばんこれで頭に来ているのは、厚生労働省が『治療を諦める人によって削減できる医療費が2270億円』と言ったんですよ。それで怒りが爆発しました」

角谷「爆発するのは、本当にそのとおり」

長野「厚労省がこういうことを言ったら、私たちが選んだ政治家はこれに対して怒るべきですよ」

長野智子アップデート」は平日午後330分500、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。 

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