老後2000万円問題は「インチキ」? 高齢者を狙う投資の誘いにご用心

老後2000万円問題は「インチキ」? 高齢者を狙う投資の誘いにご用心

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大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)、2月19日の放送に経済ジャーナリストの荻原博子が出演。昨年12月に発売した『65歳からは、お金の心配をやめなさい 老後の資金に悩まない生き方・考え方』にちなみ、老後の資金に関して解説した。

大竹まこと「今回の御本は『65歳からは、お金の心配をやめなさい 老後の資金に悩まない生き方・考え方』。少し前までお金はシビアな使い方を、とおっしゃっていました」

荻原博子「節約をしよう、という路線は変わらないんです。ところが65歳(以上)、私なんかと同じ世代の人の中にはそんなにお金を貯め込んでいて、あとはどうするんだ、という人が結構いるんです。家計調査を見ると65歳よりも70歳、70歳よりも75歳以上のほうがお金がある。だから日本人って、死ぬ前にいちばんお金持ちになるんです」

大竹「そうなんですか」

荻原「どういうことだと。だったらもっと有意義に使うとか。(貯金が)ない人もいるじゃないですか。お金がないから自分の人生ダメだ、というのではなく、気持ちを切り替える、やり方を変える。そうすればお金がなくても豊かに暮らせるよ、ということを提案したいな、と思って書いています」

大竹「巷で言われているのは、結構みんなお金持っているんじゃないか、と。統計を見ても亡くなったときにお金を持っている方が多いこともわかっている。だからそんなに心配しなくてもいいんじゃないか、と」

荻原「無駄に心配するとどういうことが起きるかというと、老後が大変だ、大変だ、と言って『そのお金を私に預けませんか。もっと老後(のお金)を増やしてあげますよ』」

大竹「それがヤバい」

荻原「ヤバい。65歳を過ぎたらなかなか稼ぐ、ということができないじゃないですか。働いている人もいっぱいいますけど。でもその人たちは、いったんお金を失ったらそれこそ寿命を縮めちゃいます。そういうのが多いんですよ。高齢者がターゲットになっているから」

大竹「老後資金は2000万円必要だ、と言われたじゃないですか」

荻原「それはインチキ! まず2000万円ってどういうことかというと、総務省の家計調査で65歳以上の無職世帯が出ていくお金が月27万円、入ってくるお金が22万円。すると5万円足りない。100歳まで生きると2000万円足りなくなりますよ、というのを2017年の家計調査から引っ張ってきているんです」

大竹「これは何、100歳まで生きる設定? 生きねえよ!」

荻原「そもそも2000万円問題って、なんで2000万円になったかといえば、国を挙げて皆さんに投資をするよう、新NISAとか買うように、と。その中でみんなに『投資をしなければいけない』ということを植え付けなければいけない、というレポートをつくったんです。投資のことを山のように書いたレポートの最初のところに、ちょこっと書いてあったんです。そうしたら『2000万円も足りないのかよ!』と大騒ぎに」

大竹「……ねえ」

荻原「しかもこれ解消しちゃったんですよ。コロナ禍になったじゃないですか。みんなお金を使わなかった、節約した。いま現在、5万円も足りなくないんですよ」

大竹「それは新NISAや投資を勧めるための……前説?」

荻原「前説ですね」

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