今なお残る、ラジオ名企画『ラジオCMコンテスト』の元祖に迫る!【アーカイブの森 探訪記#27】
文化放送が主催する1年に1度の人気企画「ラジオCMコンテスト」。
20秒の広告音声を一般から公募し、グランプリほか各賞を決めるコンテストだ。
2023年の第16回は、応募総数19,416件と毎年盛り上がりを見せている。
2025年1月現在は第18回が開催中だ。
今回はこの「ラジオCMコンテスト」の前身である
「ラジオCMコピー大会」についての資料をいくつか発見した。
「ラジオCMコピー大会」の記念すべき第1回の資料を見てみると、
この催しが行われることになったきっかけを知ることができた。
1951年4月1日、日本で初めて民間放送に無線局の予備免許が与えられたことに因み、
毎年4月1日から1週間を「民放週間」として、
民放各社がキャンペーンや特別番組を展開していた中で、
文化放送が打ち出した企画が、この「ラジオCMコピー大会」だったようだ。
第1回は1985年、最終審査は4月5日に公開で行われた。
司会は文化放送の顔、吉田照美氏。
審査員は、糸井重里氏、真木準氏、伊藤アキラ氏など錚々たる顔ぶれだ。
さらに、資料には
「応募総数は1万8693点」
「力作・傑作が次々と披露され、会場の観衆も笑いころげたり、拍手をしたり
一億総コピー時代にふさわしい当日の模様であった。」
とあり、第1回から相当な盛り上がりを感じる。
また、翌年開催の第2回の資料によると、
「最終審査に残ったCMコピー82本の本人たちが集まり、
効果音や実際の声優さん達の登場で審査員の前でそのCMコピーが発表され」
と、審査の詳細が記述されていた。
自分の作品が実際に読まれ、目の前で審査員に審査される、
この場に残った人々にとっては、
たとえ賞を逃したとて、得難い体験だったことだろう。
のちのち、名物企画になるのも頷ける。
ということで今回は「ラジオCMコピー大会」について調査した。
初回から数えて約40年。
まだまだ名物企画としてラジオ業界を盛り上げ続けていって欲しい。
今後も文化放送に眠る資料から、
気になる話題をピックアップしていきますので、更新をお楽しみに!!
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