冬に風邪をひかない身体にするために、きのこから食物繊維を摂取しよう!
野村邦丸がパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・毎週月曜から木曜9時~13時)内で火曜日の11時半ごろから放送されている「ホクトpresents きのこで菌活~カモン健康!」。きのこを食べて身体の内側から「健康」になる方法について、「日頃の生活の中で気になる健康」をテーマに、毎週、その道の専門家に話を聴く。
今週は、池谷医院院長で医学博士の池谷敏郎先生に「免疫維持」というテーマで話を伺った。
冬になると感染症が増える原因は免疫力の低下にあるという。何故冬になると免疫力が低下するかというと、冬の寒さによる体温の低下と運動不足。更に空気の乾燥によって鼻やのどの粘膜が渇いてウイルスが活性化する条件が整ってしまうようだ。また、免疫力と強く密接している栄養不足や、寝不足・ストレスによる自律神経の乱れも一因と言えそうだ。
邦丸「食生活という面で考えると、具体的にどうですか?」
池谷「身体の正常な免疫力の働きにはさまざまな栄養素が関わっているんですけど、特にビタミン・ミネラルが不足してしまったりするとよろしくないわけです。また、タンパク質を摂ることによって筋力をつけていく。こういったことも免疫と非常に関わってくるので、やはりさまざまな栄養バランスを考えて食べる必要があるんですが、食べないことも当然免疫力の低下につながっていきます。しかし過ぎたるは及ばざるがごとしと言いますが、食べ過ぎて太ってしまうということも実は免疫力低下の原因になっていくんです」
邦丸「栄養面ではどんなことに気をつければいいんでしょうか?」
池谷「まず栄養の免疫抗体の材料ともなっているタンパク質をしっかり摂ることも大事ですし、免疫力を充分に活用するためのビタミン・ミネラルも大事になってきます。あと腸の周りに免疫が集まってるというのは聞いたことあると思うんですけども、小腸・大腸。こういった腸の環境を良くすることも非常に大事ですので、腸内細菌のエサになる食物繊維をしっかり摂るということが結構大事です。食物繊維には実は2種類あって、水に溶ける水溶性というタイプと溶けない不溶性というタイプがあるんです。この2つのバランスを整えて、食物繊維を摂ることが非常に大事というふうに言われています。じゃあ何食べたらいいかというと、きのことか、海藻とか、こういったものは比較的バランスよく食物繊維が入ってます。こういう食物繊維をしっかり摂って腸内環境を整えると、腸の善玉菌がこの食物繊維をエサとして食べて、短鎖脂肪酸というものを出します。これが腸内の環境を良くするとともに免疫力アップにもつながりますので、感染症を防ぐという意味においても大事な存在となってくるわけです。実際きのこが食物繊維を豊富に含んでますけど、これを1カ月食べることで、腸の免疫力アップに関わる短鎖脂肪酸を増やしたというデータも出ております」
邦丸「一口に食物繊維つってもいろんな種類があるんですね」
池谷「そうですね。他にも「βグルカン」という免疫に係る食物繊維があり、こういったものは直接 腸の免疫細胞を刺激して免疫力を高める働きがあることが知られています。それからアレルギーとか、身体の老化とか免疫力低下にかかわるような炎症反応というのを抑える働きも認められております。こういった身体にいいものを食べるとともに身体を動かすことによって腸内の体温を上げていくことも腸内の働きを高めることに役立ちますから、食べながら運動をしっかりすることが大事になってきます」
「くにまる食堂 ホクトpresents きのこで菌活~カモン健康!」は毎週火曜日朝11時半ごろ、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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