中国系ハッカー集団ミラーフェイス、政府機関や企業にサイバー攻撃210件 藤井氏「これに対応しようとしても、財務省の緊縮財政のせいで……」
1月9日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、中国系ハッカー集団によるサイバー攻撃に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「財務省の緊縮財政のあおりを受けて、なかなかこれに対応する人材や機材の確保ができない」
警察庁は、中国政府の関与が疑われるハッカー集団「ミラーフェイス」による日本の政府機関や企業などへのサイバー攻撃が2019年以降、210件確認されたと発表した。安全保障のほか半導体や航空宇宙など先端技術の情報窃取が目的とみられる。
ミラーフェイスは、中国の情報機関・国家安全部に協力するハッカー集団とのつながりが指摘されている。サイバー攻撃は現在も続いており、警察庁と内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は8日、連名で注意喚起の文書を公表した。
警察庁などによると、19年12月以降、現職の国会議員を始め外務省や防衛省、内閣官房、シンクタンク、報道各社ら173の組織や個人に対し、マルウェア(悪意あるプログラム)に感染させる「標的型メール」が送信されていた。
「Gメール」や不正取得した第三者の正規アドレスで、組織の元幹部や専門家を装い、「台湾海峡」「日米同盟」といったテーマでやり取りした後「論文を見てほしい」と伝えて、マルウェアを含む添付ファイルを送るなどしていたという。
23年2月以降は、半導体や情報通信、航空宇宙など37の企業や団体のネットワークに対し、VPN(仮想プライベートネットワーク)機器の脆弱性を突くなどして侵入が試みられていた。
寺島アナ「中国系のハッカー集団が安全保障や先端技術に関する情報を盗み取るのを目的としたサイバー攻撃を繰り返しているということが改めて浮き彫りになってきたというニュースです。藤井さん、やはりこうなんですね」
藤井氏「まぁ、中国はそれをやってきますよね。で、日本はこういう防衛が非常に弱いと言われていて、自衛隊を始めとして対応しようとしているんですが、財務省の緊縮財政のあおりを受けて、なかなかこれに対応する人材の確保とか機材の確保とかができなくて。また例によって財務省のせいで日本がダメになっているという例を想起しますよね」
寺島アナ「情報を盗まれちゃったらどうしようもないですもんね。こここそまず第一と言ってもいいくらい安全保障につながるわけですから、お金を投入しないといけない部分ですよね」
藤井氏「いやぁ、ほんとにそうです」
寺島アナ「現時点では残念ながら、いまお伝えしたニュースを見ても、日本は非常に弱いなぁというのがよくわかります」
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