【101回箱根駅伝】初めて運営管理車に乗った立教大学・髙林祐介監督「選手にエールを送りたいという一心で自然と言葉が出た」〜往路終了後インタビュー〜
――2区・馬場賢人(3年)選手の走りはどうだったか
「全日本大学駅伝の時に『箱根駅伝ではしっかり走ってくれないとね』という反省話をしてたが、今回はしっかり走ってくれた。前半に関してはちょっと攻めすぎかなと思っていたが、離されてからもしっかり耐えて、ラスト3kmに関しても、國學院大学の平林(清澄、4年)選手に追いつく勢いで行けていたので、彼自身、力をつけたなと思っている」
――エースとしての自覚が芽生えたのか
「そうですね。やはりエースとしての自覚が大きいのではと思っている。彼自身、自分がしっかりしないといけないという気持ちが強く、エースとしての走りをしてくれた」
――2区にゲームチェンジャーを置けたことはチームとしてどうだったか
「かなり良い意味で影響は大きかった。やはり今までだと1区と2区で出遅れてしまうことが多かったが、今回は2区である程度順位を戻せた。むしろ今回は10番以内だったっていうところは本当に大きかった」
――5区の山本羅生(4年)選手の走りをどう評価するか
「彼は春先に仙骨の疲労骨折をして以来、調子が戻らず精神的にもきつい時期を過ごしていていた。その間に他の選手たちは全日本選考会と箱根駅伝予選会に出場して結果を出していたので、かなり焦って空回りしていた部分もあった。正直、今年の夏ぐらいに弱気になっていた時期もあった。ただ、彼は去年の箱根駅伝も走っているし、実績もある。だから『復活を待っているよ』と伝えた。そこからも結構な苦労はしていたようだが、11月の終わりぐらいからしっかり集中して、調子を上げてきた。最終調整の動きを見て、本人も『4年間の中で1番良い状態』とのことで、山本を5区に抜擢した」
――そのうえで、5区の展開は監督の想定通りだったのか
「ずばり100点の走り。3区も4区も、本人的には納得行かない部分はあったとは思うが、最後まで粘って襷をつないでくれたので5区で順位を上げられたと思っている。全区間を通してしっかり『駅伝』というものができた」
――明日に向けての展望は?
「今日は良かったが、明日の大手町でしっかり最後10番以内で帰ってこないと我々の目標は達成できない。今日の往路のメンバーを見て、復路の選手たちは自信になったと思う。復路の選手たちもしっかり練習を積めているので自信を持ってスタートラインに立てるはず。その力を出してくれれば順位を維持できると考えている」
――キーとなる区間
「肝はやはり4年生が走る区間。今日も3、4、5区で4年生がしっかり繋いでくれたところは大きい。明日は9区の安藤圭佑をはじめ4年生が何名か走るので、そこが走れるかが大きな鍵となる。全日本大学駅伝も最後の大事な区間に4年生を配置していたので、今回そこを担うのが安藤だと思っている。精神的にも戦力的にも彼が支柱となってくるはず。今年のチームは彼なくして強くなれなかったので、 彼が自分自身でシード獲得の目標を決定づけるような走りをしてくれるといいなと期待している」
――全日本駅伝の結果を踏まえると、復路のメンバーは力があるので、順位キープではなく上げていけそうな気もするが
「他の大学はかなり強い。自分たちのことで精一杯。僕たちは今周りを見られていない状態。あえてその状態を活かして他大学を意識するのではなく、しっかり自分たちの走りに徹したいと思っている」
――ここ近年「有言実行」を続けている。「出場」から始まって、今、シードも目の前に見えてる状況だと思うが
「私自身も指導をし始めてまだ1年も満たないが、いろんな場面で選手たちができなかったことをできるようになってきて、それを乗り越えていくことで、自信をつけている。特に今日は、想像を超える走りをしてくれた。選手の可能性を見せてもらった。私が就任した直後から、ずっと彼らは『シード権獲得』という目標に向かって取り組んできていて、その目標をぶらすことなく取り組めていた結果が有言実行につながっている」
――初めての運営管理車はどうだったか
「とても楽しかった。正直、乗る前は『何を話せばよいのか』と考えていたが、いざ始まると選手にエールを送りたいという一心で自然と言葉が出た。少しは選手の背中を押せたのかな。明日も一緒になって頑張りたいと思う」
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Information
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『文化放送新春スポーツスペシャル 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継』
1月2日(木)・3日(金) 7:30~14:30 *全国33局ネット(放送時間は異なる場合があります)
▼1月2日(木) 往路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前元監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
プレーヤーズ解説:伊地知賢造(國學院大學OB、ヤクルト陸上競技部)
移動解説:柏原竜二(東洋大学OB、「2代目・山の神」、『箱根駅伝への道』ナビゲーター)
総合実況:斉藤一美アナウンサー
▼1月3日(水) 復路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前元監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
プレーヤーズ解説:花尾恭輔(駒澤大学OB、トヨタ自動車九州陸上競技部)
移動解説:柏原竜二(東洋大学OB、「2代目・山の神」、『箱根駅伝への道』ナビゲーター)
総合実況:寺島啓太アナウンサー
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この記事の番組情報
文化放送新春スポーツスペシャル 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
2025年1月2日(月)・3日(火) 7時30分~14時30分
青山学院大学の連覇か、駒澤大学の王座奪還か、 それとも國學院大學が初優勝で三冠を手にするのか—— 「3強」の様相を呈する今シーズン。2日間、10区間合計217…