能登半島地震からまもなく1年…取材後記「輪島朝市」と「仮設住宅住民」今後の見通しは?

能登半島地震からまもなく1年…取材後記「輪島朝市」と「仮設住宅住民」今後の見通しは?

Share

毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお届けしている番組です。

12月25日~28日にかけて、石川県 輪島市・珠洲市・七尾市・内灘町を取材させていただきました。
輪島市内は、公費解体されて更地になっている所もあれば、その隣には崩れたリ傾いたままの建物もあり…。
輪島の公費解体は3割が終了、本格的な復旧・復興には数年かかると見られています。

大規模な火災に見舞われた輪島朝市跡地…ほぼ更地となっています。

今、輪島朝市は市内の商業施設「ワイプラザ輪島」のショッピングモールで常設営業、県内外への出張朝市はこれまで90か所を数えたそうです。


輪島朝市組合 冨水長毅(とみず・ながたけ)組合長は
年末に残っていた大きな建物もきれいに解体されて今、更地になっている。同じ風景はやっぱり戻ってこない。本町商店街さんのエリア区画に露店を出店させていただいて、輪島朝市ということで、全国に認知してもらっていた。商店街の皆さんとどういう形で復興するかも確認しながら、同じ場所で何年かかるかわからないけど一緒に輪島朝市を復興できればとがんばっている。9月の洪水で心が折れそうな状況だったが、新たに今後の朝市商店街を作っていきたい。区画の整理をどのくらいのスパンで入っていけるか、70を超えてる高齢者の方が圧倒的に多い。廃業する人も出てくる。5年かかるものなら3年、3年なら2年というスパンで、なんとか1日でも早く、復興のベースになるようなものを見せていただければありがたい。
能登の震災を忘れられるのがつらい。能登全体がまだまだ震災で大変なことになっているということを頭のどこかに置いていただきたい」と話して下さいました。

輪島朝市が営業再開した商業施設の隣には「宅田町第2団地」という仮設住宅があります。

地震の被災者のために建設された仮設住宅ですが、9月の記録的豪雨で一時142棟が床上浸水。復旧作業が行われ、取材した12月26日から再入居が始まりました。
部屋の中を見せてくださり、お話し下さった輪島塗職人の男性は
もうちょっと前に来たかったが、まあ仕方ない。3ヵ月ぶりにテレビのある部屋、ようやく普段の生活できるようになった 家は全壊、妻も亡くなり、息子もケガをした。家も墓もすべてなくなった。親戚や友達の家、点々とした。引っ越し引っ越しで…先のことは全然考えられない。こどもも帰ってくるとこもないし、若ければ出てって当たり前。仮設出ていけと言われたらどうするか…。1年か2年の間に輪島塗で生活できそうなら、プレハブでもいい。ここに奥さんがおったら『輪島おってもしょうがない』と話せるけど、話す相手がおらん」と…。
もう一人の男性は
今日は入れて嬉しいことは嬉しいけど。自宅が朝市から20mで燃える所だった。家は全壊、点々とした。この仮設は床上50センチ浸水で避難所に行っていた。テントだからプライバシーがない。復興は…見ればわかるやろ?遅いね。早うしてほしい。災害(公営)住宅、はよ造ってほしい。
(リスナーに伝えたいことは?)地震が来たらすぐ逃げる!地震慣れはやめましょう
地震が頻発していたため慣れてしまい、最初の震度5強では外に出ず、次の震度7で倒壊した家屋の下敷きになった方もいたのでは…とのことです。

きょうの「防災アワー」
東京大学大学院 客員教授の松尾一郎さんに「どうなる 2025年の防災」というテーマでお話しいただきました

聞き逃した方はradikoでぜひお聞きください。

気象予報士・防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子 













Share

関連記事

この記事の番組情報


防災アワー

防災アワー

日 5:05~5:15

防災をもっと身近に、もっとわかりやすく、生活目線でお届けしている番組です。

NOW ON AIR
ページTOPへ