出生数の減少に歯止めがかからない!ついに今年は過去最低の70万人割れ!
12月25 日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、日本の出生数が70万人割れをしたという深刻なニュースについて意見を交わした。
2030年までに少子化から反転する政策を打ち出さなければ。ここ数年がラストチャンスになるが……。
2024年に国内で生まれた日本人の子どもは、68万7千人程度と推計され、70万人を下回る見込みとなったことがわかった。統計のある1899年以降、過去最少を更新する見通しだ。国と同じ方法で朝日新聞が計算した。2年前の22年に77万759人となり、初めて80万人を割ったばかりで、少子化に歯止めがかからない状況が続く。
厚生労働省が発表する人口動態統計の24年1~10月の速報値などを、国が年間の出生数を推計するのに用いてきた計算式にあてはめた結果、24年の出生数は推計で68万7080人。23年の出生数(確定値)の72万7288人に比べて5.5%程度減少する見通し。23年は前の年に比べ5.6%(4万3471人)減だった。
婚姻数は推計で47万5千組程度で、23年の47万4741組からおおむね横ばいの見込み。
寺島尚正アナ「出生数の減少に歯止めがかからないという状況ですが、森永さん、これどう受け止めていますか?」
森永康平「そうですね~、『これはかなり厳しいのかな?』と思っていまして、岸田前総理が『異次元の少子化対策をやる』という話が当時ありましたけれども、あの時にレポートを出していて。それを読んでみるとですね、やっぱり若い人たちの経済力が低下しているっていうのが、出生率が落ちている少子化の原因のひとつだと。その分析の中でもう1個いわれていたのが、やはり2020年代に何かしらの効果的な策が打てなければ、ある意味ラストチャンスという言葉を使っていましたけれども、まあ、反転するのはなかなか厳しいだろうということが書かれていたんですよね。で、もう2024年も終わろうとしているわけですが、『じゃああと4~5年で何かまともな策が打てるんですか?』っていうのを考えた時に、かなり厳しいだろうなと。結局、『103万円の壁』動かすって話ですらすったもんだでうまくいかないわけで。逆に、なんかしれっと増税に近いような話はさくさくと決まっていくわけですから」
寺島「そうなんですよねえ~」
森永「ちょっとそんな状況下においては、う~んなかなか難しいんじゃないかなと思いますよね、効果的な対策を打つっていうのは」
寺島「この国立社会保障人口問題研究所というところがですね、去年4月に公表した将来の推計人口です。24年の出生数を75万5000人と見込んでいて、それを大きく下回ります。少子化がより進むと想定した、低位推計の66万8000人に近いと。出生数については、外国人を含む数値は翌年2月頃、日本人の出生数は翌年6月頃に公表しています。政府は、2030年に入るまでが少子化傾向を反転させるラストチャンス。森永さんご指摘のこの発言をしてきました。ライフスタイルはもちろん多様化しておりますれけども、少子化傾向の反転、これが出来るかどうかですよねえ?」
森永「結局出てきたアイデアっていうのが『マッチングアプリを東京都が作る』みたいな(笑)。マッチングアプリなんてもう世の中にいっぱいあるじゃないですか。それを別にねえ、『東京都が作ったからどうなんだ?』って話もありますし、『そういう話じゃないんだよな~』みたいなのが……あと数年のうちに何とかしなきゃっていうタイミングでそういうアイデアしか出て来ないわけですから。正直、そりゃ何とかなって欲しいなっていう気持ちはありますけども、あんまり希望を持てるような見通しはちょっとなかなかなっていう」
寺島「まあ、これまでの動きを見てもねえ」
森永「ここ数年っていうのはコロナの影響もあってですね、子供を意図的に作らない人たちもいたとか、あとは社交の場が無くなって結婚の場が減ったとか、そういう理由付けが出来たわけですよね。もちろんそれもひとつの要因だと思っていますけども、ただ『じゃあ今はどうなんですか?』『そんなにコロナの影響で外出しないんですか?』といったらそんなことまったく無いと思いますし。クリスマスイブの街なかの風景を見ると『もうコロナだから外に出るのやめよう!』みたいな感じではまったくないわけで。そんな中ではかなり大胆な策を打たない限りは、この流れは止められない。ちょっとねえ、これを反転するっていう前向きな見通しはどうも立てられないですよね……」
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