人口減少も深刻化。日本経済、このままでいい?
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、12月11日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。「日本経済の未来図」をテーマに、予測を語った。
長野智子「まずズバリなんですけど、10年後の日本経済、良くなっているでしょうか?」
佐藤治彦「その分かれ目がこの1年で決まるかな、と思います。特に国の経済のことを考えるとき、個人の消費、会社(企業)活動、そして国(日本)の経済支出・経済政策。この3つになるわけです。全部話すと時間がなくなるので、きょうは『個人』の生活、消費、というのに絞って話をしていきます」
長野「お願いします」
佐藤「(番組内で)先ほど長野さんが10年前は何が起きていたか、といろんな話をしてくださった。私も10年ぐらい前で特に気になるのっていつだろう、と考えたとき、ひとつの転機になったのが民主党から安倍さん(自民党)に再度政権が移った2012年ですかね」
長野「うん」
佐藤「あのときのことをすごく思い出して。あのときからの12年で、日本経済はどうなったか。個人のお財布ということで考えると『実質賃金』がずっと減り続けている。2012年を100とすると2023年は90や91なんです」
鈴木敏夫(文化放送解説委員)「ずいぶん減りましたね……」
佐藤「昔の日本経済では、いわゆるGDPの中に占める個人消費って6割あったんです。それがいま5割なんですね。一方で多くの人がご存じのように、日本の税収はいま絶好調なんです。過去でいちばん税収がある。そして企業の株価も上がっている、企業業績も非常に良くなっている。なんで日本の人たちが自分の生活に不満なのかというと、個人の消費だけがずっと止まっている、凍ってしまっているからなんですね」
長野「はい」
佐藤「我々がいちばん考えなければいけないのが、それをこれからどうしようか、ということ。中には『日本は低成長なんだ』『成長するよりシュリンクというか、5掛け6掛けぐらいで物事を考えていけばどうですか』と主張する方もいらっしゃる。それもわかるけど、本当に日本経済にいいのかというと……。きょう、ぜひ皆さんに憶えていただきたい数字があります。『55万人』です」
鈴木「はい」
佐藤「55万人とはなんなのか、というと、1年間に日本で減っている人口の数です。55万という数字は、いまの鳥取県の人口と同じぐらいなんです。毎年、鳥取県分の人口が消えていっている、というときです。そのときにシュリンク、シュリンクでやっていくと、日本経済はいいのか。私たちの生活の満足度って、満足して進んでいくのか、というと、そうではないと思うんですね」
長野「それだけ人口減少しているなかでも経済成長していく、という方法あるということですか?」
佐藤「もちろん。少なくとも私が思うに、個人の1人あたりの所得を考えれば充分に方法はあります」
このあとも日本経済の現状、未来についての解説が続いた。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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長野智子アップデート
月~金 15:30~17:00
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