兵庫県知事選で斎藤元彦氏再選 大竹まこと「選挙期間中のオールドメディアとニューメディアの放送姿勢にズレ」
11月19日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)では、兵庫県知事選で斎藤元彦氏が当選したが、兵庫県議会の百条委の調査は道半ばであり、その貫徹を。という朝日新聞の社説を紹介した。
番組で紹介した朝日新聞の社説によれば、斎藤氏は選挙戦で「三つの約束」を示し、最初に文書問題の真相究明と改善策の徹底を掲げた。県議会の百条委員会での調査は道半ばで、県の公益通報窓口や有識者委員会の調査も継続中だ。調査に全面的に協力することが斎藤氏の最低限の責務である。
二つ目は「県民をはじめ、県職員や県議会との信頼関係の再構築」で、斎藤氏は街頭演説で文書問題への対応は間違っていないとしつつ、「反省、改めなければならないこともある」と繰り返したが、その自省の姿勢を貫けるか。
三つ目の約束として、斎藤氏は、この3年間の県政改革の継続を強調した。ネット上では斎藤氏と対峙してきた県議会を「既得権益者」と見なす発信が少なくなかった。だが知事とともに県民を代表する議員には、知事へのチェック機能を十全に果たす重要な役割があるとし、朝日新聞の社説は、県議会は百条委での調査を公正に尽くし、報告書をまとめてもらいたいと締め括った。
この記事を受けてフリーライタの武田砂鉄氏は、「今回の選挙戦で問題だと思うのは、デマ、フェイクや真偽不明のことでも、とにかく大量に垂れ流してしまえばそれが事実かのように伝わり、それが軍衆を動かしてしまうということである。」と述べ、また「兵庫県の職員の4割がハラスメントを見聞きしたと証言しているという事実、また元局長からの通報を公益通報の保護対象にしなかったという事実があり、これらの事実を今回の選挙戦の最中に報道する動きが薄まったため、このような結果が出たというところもある。」と発言した。また、百条委員会の調査はまだ終わっていないので、この斎藤氏の再戦の熱に踊らされないように淡々と調べ、斎藤知事はこれに応えるべきだと言い、今回の選挙戦の期間中に百条委員会のメンバーである議員が脅迫を受け、これを理由に辞職を願い出たことに関しても厳しく対応していく必要性が当然ある、と話した。
番組パートナーの小島慶子は、インターネットという道具は新しいが、その中で起きているのは近代以前に起きていたような『とにかく声の大きい人が、面白い話をたくさんの人に広め、それにみんなが群がり、誰かを吊るし上げたり、祭り上げたり』ということで、道具は最先端だが現象は昔に還ってしまっている。偽の情報で人命が奪われたり社会秩序が壊されたりしないために、インターネットが普及した今の社会に、人類が積み上げてきた知恵をどのように実装していけばいいのかを考えなければならない。今までは『一応』信用を得ていた新聞、テレビ、ラジオという既存のメディアが信頼を失っているので、知恵の積み重ねという機能や役割をうまく担いきれなくなっている。今まで積み重ねてきた知恵をインターネットに実装するにはどのような形がいいのか、このようなニュースを見て考えていると話した。
お笑い芸人の大竹まことは、新聞、テレビ、ラジオという既存のメディアがオールドメディアと揶揄される現状があることについて驚いたと話し、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組を含め、オールドメディアには選挙期間中は放送に関してさまざまな制約があり、公平性を保つために選挙期間中は発信を控えていく傾向があるが、かたやニューメディア(SNSやYouTube等)と言われる方には縛りがないため、ずれが生じていると発言した。
「大竹まことゴールデンラジオ」は平日午後1時~3時30分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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