11月として初の大雨特別警報、沖縄・奄美は記録的な大雨に
毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。
11月9日(土)未明に、沖縄県北部や鹿児島県・奄美地方に線状降水帯が発生。
鹿児島県・与論町には、11月としては初めて「大雨特別警報」が発表されました。
10日になっても活発な雨雲がかかり続け、記録的な大雨となっています。
48時間降水量は、与論島で640.5ミリ、沖縄県国頭郡東村(くにがみぐん・ひがしそん)で673.5ミリと観測史上1位の値を更新しました。
11月の平年降水量はそれぞれおよそ124ミリ、135ミリなので、11月ひと月分の5倍がたった二日で降ったことになります。
鹿児島県によりますと与論町では20棟が床上浸水、がけ崩れ等の被害が発生しています。
なぜ11月になってもここまでの大雨になったのか…
理由のひとつは、海水温がまだ高く、雨のもととなる水蒸気が大量に供給されたこと。
(図は気象庁HPより)
平年より2度ほど高くなっています。
二つ目は、気圧配置の影響です。
本州付近にある高気圧の縁を回って東から暖かく湿った流れ込み、さらに南にある台風22号や熱帯低気圧(23号)などの影響でやはり暖かく湿った空気が流れ込み、それが沖縄・奄美付近でぶつかって、雨雲が発達したとみられます。
今年は記録的猛暑に続き、10月も統計開始以来最も気温が高く、11月なのに「線状降水帯」が発生し「大雨特別警報」も発表。
長い期間大雨への備えが必要ですね。
さて、きょうの「防災アワー」は先週に続いて、東京・東池袋で開催された「としまドキドキ防災フェス2024」の様子をお送りしました。
来週はきのう11月9日、原宿外苑中学校で行われた「渋谷防災キャラバン」についてご紹介します。
中学生による「炊き出し訓練」も行われ、参加者はおいしそうに豚汁を味わっていました。
番組への感想・ご意見、防災についての情報などありましたら、bousai916@joqr.netまでお寄せください。
お待ちしています!
気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子