「昭和100年」「戦後80年」目前。「昭和式」から脱却するとき?

「昭和100年」「戦後80年」目前。「昭和式」から脱却するとき?

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大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)、11月6日の放送(大竹まことはお休み)に元日本経済新聞編集委員でジャーナリストの大橋牧人が出演。最新著書『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』が現在話題だが、昭和を懐かしむ内容ではなく、昭和の間に解決しておかなければならなかった問題を取り上げているのだという。なお、この日は大竹まことは腰と背中を痛めお休みとなった。

砂山圭大郎「大橋さんは本(『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』)の中で、来年が昭和100年・戦後80年、これがキーポイントだという話をしています。100年と80年をポイントとされた理由は?」

大橋牧人「2025年は昭和100年目、1945年(終戦)から80年にあたる。自民党結党70年など、いろんなことが節目になる年なんです。やはり100年経つと、いろんなものにガタがきますね。戦後80年というのも、日本は高度成長したわけですが、その間うまくいったことが、いまは通用しなくなっている。去年ぐらいからいろんな事件が勃発している。最新の例でいうと今回の総裁選の結果だと思います。戦後ずっとそのままにしてきたこと、ほうっておいたことのつけが回ってきている。80年というのは……」

砂山「明治元年から第2次大戦が終わるタイミングが80年ぐらいなんですよね」

大橋「そこからまた80年経つと。その間に日本は明治のときにバンと成長して拡大して、結局没落した。戦後、80年前からまた復活して世界一に近いところまで行ったけど、また停滞している。80年と80年の山の終わりごろに来ているので、ここが分かれ目だと思います。また復活していけるか、沈んでいくか。いまの感じだと沈む方向に進んでいる。また新しいイノベーションなりを起こしてやっていくという節目にきているのではないかなと」

水谷加奈「ジャーナリストという観点からいうと、このまま参院選になって、日本はどうなっていくと予測しますか?」

大橋「国民が今回の総選挙で示した民意は『自民党を懲らしめてやろう』というのと、一方で『政治とカネだけじゃなくて暮らしをなんとかしてほしい』という両方があったと思うんですね。応えたのが国民民主、れいわなど。いままで自民党が決めればなんでも決まる、という昭和式が続いていた。昭和式はもう終わろうとしているので、時代に合わせた令和式に変えていけるかどうかがかかっている。野党が中途半端なことになっていくと、国民はまた参院選でやっぱりダメだ、となってしまうかもしれない」

砂山「本の話に戻りますと、記者生活をする中で『日本は本当に先進国なのか』という違和感がずっとあったそうで。そのきっかけは?」

大橋「1995年、阪神大震災がありました。取材したとき、1月だからものすごく寒い。避難してきた人たちが暖房もない、小学校の体育館で冷たい床で、雑魚寝です。先進国なのにこんなところに押し込められるのか、と。食べ物も水もない。そんなところに行かされるというのは政治や行政のレベルも低すぎるのではと。その後どうなったか。東日本大震災でも熊本、この間の能登の地震でもそんなに変わらない。こういうところの対策がなされないまま何十年もきている、というのは先進国としておかしい。いろんなおかしいところはどこか、と気にするようになって、経済、政治、社会の問題点などをチェックしてきました」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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