なんでダメ？　女性騎手のスマホ不正利用をカンニング竹山が超簡単解説

坂口愛美アナ「今日はどんなお話でしょうか？」

竹山「今回はJRAの競馬です。藤田菜七子ジョッキーが引退を正式発表、JRAが免許取り消し申請を受理したというニュースです。競馬に詳しくない人の中には、意味が分からないという方もいるかもしれません」

坂口「そうですね、私も詳しく分かっていないので教えてください」

竹山「JRAの競馬というのは土日にやってる競馬です。今日は月曜日だけど特別に開催していて、月曜休みのときは3日間やったりする時もあるんですね。JRAというのは農林水産省、国が司っている組織で、そこで馬に乗るジョッキーという仕事の人は、JRA所属のジョッキーなんです。このジョッキーという職業の方は、全員土日のレースに出る時は、金曜の夜9時までに「調整ルーム」というところに入らなきゃいけないんですよ。「調整ルーム」とは、簡単に言うと「寮」だと考えてください。それが各競馬場に併設してあって、そこで過ごさなきゃいけないのね」

坂口「じゃあ、そこにベッドとかある？」

竹山「ベッドもお風呂も食堂も部屋も全部あって、必ず金曜の夜と土曜の夜はそこで過ごさなきゃいけない。なぜそうなっているかというと、外部の人との情報伝達を遮断するためなんですね」

坂口「はあ～」

竹山「昔、携帯電話とかがない時代は何も問題なかったんだけど、今は携帯電話があるから、JRAに預けて外部の人と連絡取れないようにして入ることになっている」

坂口「すみません、情報っていうのは、この馬が良さそうだとかそういう情報が、調整ルームにいると入ってくる、ということですか？」

竹山「ううん、違う、逆逆。あのね、なんで外部の情報を遮断するかっていうと、一番は八百長が行われないようにするため。例えば、調整ルームで外部と電話していいよってなったら、ジョッキーが悪い人とつながっていて、その悪い人がお金を儲けたいから、「お前は明日、一番人気の馬に乗るけど、100万円渡すから絶対に負けろ」とか言うことが、不可能ではなくなるじゃん」

坂口「なるほど、確かに」

竹山「逆に、例えばジョッキーが乗る馬が、新聞でめちゃくちゃ人気になってるけど、乗ってみたら今回この馬は走んねーぞと分かって、普通ならジョッキーはそんなことは絶対言わないんだけど、外部に「竹山さん、明日走んないですよ」みたいなこと言うと、これも八百長の一つになる」

坂口「はい」

竹山「そういう八百長をできないようにするために、公正にレースを展開するために、厳しいかもしれないけど、レースに出るジョッキーは金曜の夜と土曜の夜は、調整ルームで過ごしてくださいっていうのが決まりなわけですよ。

ところが、今から1年前に、若いジョッキーの子たちが、自分のスマホをそのまま持ち込んじゃったわけよ。そこで友達とLINEしたり、ジョッキー同士でLINEしたりゲームしたりもあるんじゃない？それがバレちゃって、みんな騎乗停止になったわけ。

藤田菜七子ジョッキーも1年前のその時、「スマホ持ってましたよね」となって「いやいや、余計な事に使ってませんよ」って言ってたんだけど、今になって通話していたのが分かったわけ。厩舎の関係者と通話していて、それは別に八百長とかじゃなくて、きっと仕事のことか何かだったんだろう。僕の心の中では、本当は、そんなもんペナルティで許してやってくれよ、こんないい人材をさあ、と思うんだけど、JRAとしてはやっぱり八百長が一番起こっちゃいけないことだからね。別にJRAが辞めさせたわけじゃなくて、藤田菜七子ジョッキー自ら引退届を書いて、本当は自分の気持ちとは違うと思うけど、じゃあ辞めますと言ったわけですよ。

僕は心の中で、どうにかできるだろうって思うんだけど、本人が辞めたいっていうのもあるし、それに八百長は我々一般の競馬ファンのお金も絡んでいるでしょ。100円から何億、何十億かもしれないじゃん。だから、そういうことが起こらないようなシステムになっているので、もうこれはしょうがないというか、悲しいけど、寂しいけど、そうですかって言うしかないですよね」

この後は、カンニング竹山が見た、木梨憲武さんと天才騎手・武豊さんとのエピソードを紹介。トークの続きはradikoのタイムフリー機能でご確認ください。

「くにまる食堂」は平日朝9～13時、文化放送（FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko）で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。